2005 Fiscal Year Annual Research Report
乗り心地向上のための鉄道車両連結器用能動制御型緩衝器の開発
Project/Area Number |
17560201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
王 鋒 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80323046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長南 征二 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (20005424)
猪岡 光 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 名誉教授 (20006191)
田中 真美 東北大学, 大学院工学研究科, 助教授 (80271873)
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Keywords | 乗り心地 / 鉄道車両 / ER流体 / 能動制御 / 緩衝器 |
Research Abstract |
本研究は鉄道車両の乗り心地の向上を可能とする鉄道車両連結器用能動制御型緩衝器の開発を行うものである。 本年度では、まず鉄道車両において走行時走行方向の加速度データを収集し、計測した加速度データから、直接に計測不可能なジャークを実時間で求める手法を検討し、実時間でジャークを求めるフィルタを構築した。また、加速度およびジャークにより乗り心地への影響を検討し、鉄道車両走行時における進行方向の加速度およびジャークの実効値が乗客に不快感を与えることを明らかにした。同時に、ER流体を用いた緩衝器の基本特性について理論解析を行い、ERバイパスバルブをシリンダ外に設けた緩衝器の設計・開発を行った。理論解析設計を元に、実験室レベルでの緩衝器プロトタイプの試作改良を行った。また基礎実験により本装置の基本特性を測定し、理論解析および基礎実験より得られた緩衝器プロトタイプの基本特性に基づき、ピストン抗力の能動制御による最適連結力を維持するための制御システムを構築し、実験室レベルでの緩衝器プロトタイプを用いて性能確認実験を行った。ERパイパスバルブに印加する電界に能動制御を行い、ER緩衝器のピストンが一定速度の運動条件下、緩衝容量が最大200%に増大可能であること、およびピストン抗力が目標値に維持可能であることが確認された。車両走行状況を模擬した正弦波状のピストン運動条件下においても、ピストン抗力を目標値に維持できることが確認された。さらに、ジャークを制御するために、ピストン抗力のパターン追従制御を行い、ピストン抗力が設定された目標パターンを追従できることが確認された。しかし、広い範囲においてより高い精度でピストン抗力を目標値に維持および目標パターンに追従するには、ロバスト制御の導入が必要であることがわかった。
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Research Products
(2 results)