2006 Fiscal Year Annual Research Report
人工現実環境における能動的動作と大脳活動に基づく適合性の評価
Project/Area Number |
17560236
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
河原 哲夫 金沢工業大学, 情報フロンティア学部, 教授 (40112776)
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Keywords | 人工現実感 / 視覚フィードバック / 手の運動 / 近距離遠隔操作 / 運動学習 / 脳磁計 |
Research Abstract |
前年度に作成した人工現実感システムを用い、3次元空間内を方向・速度がランダムに移動する仮想目標物体を、遠隔操作状態における仮想の手で追従させた。遠隔距離による追従特性における学習効果を、被験者の利き手および非利き手で解析した結果、追従課題の試行回数に伴って方向反転潜時が減少する学習効果が明らかとなった。特に、利き手での学習効果が顕著であり、100回程度の試行回数で利き手による遠隔追従限界の広がりが確認された。これは、既に獲得された手の運動制御機構と密接に関連しつつ、新しい運動制御が学習されたと結果と推測される。なお、利き手および非利き手による遠隔追従限界は利き手が非利き手に比べて多少広い傾向が見られ、両利きの被験者では、ほぼ同等であった。 手の能動的動作が運動の学習に及ぼす影響を明らかにする目的で、被験者がトラックボールを用いて能動的に物体を回転して観察した条件と、他の被験者が能動的に物体を回転したリプレイを受動的に観察した条件の間で、後の物体認識課題の成績を比較した。その結果、前者の条件で、認識成績が有意に向上し、物体の記憶表現と呈示された物体の見えとの間の照合過程が促進されたと考えられた。さらに、能動的探索あるいは受動的観察を行う前と後で物体認識課題遂行中の脳活動をMEGで測定した結果、前者の被験者群で、能動的探索後に左頭頂間溝周辺の活動が減少する傾向が見られた。これは、能動的に見えを探索することで得られる運動系の情報が比較照合過程の負荷を減少させていることを示唆している
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Research Products
(5 results)