2005 Fiscal Year Annual Research Report
鋼板中の渦電流およびヒステリシス現象を考慮した積層鉄心のモデリング手法の開発
Project/Area Number |
17560258
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
村松 和弘 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (30263627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 慶太 竹中工務店, 技術研究所, 主任研究員
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Keywords | 積層鉄心 / マイクロマグネティック / ヒステリシス現象 / 検証用モデル / 磁気測定システム |
Research Abstract |
本研究では,積層鉄心を有する電気機器の磁界解析の精度向上のため,積層鉄心のモデリング手法の改良,ヒステリシス現象のモデリング手法の開発,および検証実験に関して研究を行う.本年度に得られた成果は下記の通りである. 1.積層鉄心検証用モデルの製作 開発した解析手法の妥当性を検討するためには,検証用モデルが必要となる.そこで積層鉄心のモデリング手法の検証用モデルが具備すべき条件を検討するとともに,実際に製作し,その予備実験と解析を行った.なお,本モデルを電気学会「実規模電磁界解析のための数値計算技術調査専門委員会」に積層鉄心のモデリング手法検証用標準モデルとして提案した. 2.マイクロマグネティックスを用いたヒステリシス現象のモデリング手法の開発 ヒステリシス現象の考慮方法として,マイクロマグネティックスのソフトウェアを開発した.また,このモデリング方法を本研究に導入するためには計算時間の短縮が必要であるが,x, y, z方向各2分割の少ない分割数でもヒステリシス曲線が描け,さらに,異方性定数や交換スティフネス定数を変化させることにより,ヒステリシス曲線の形状を自由に変更できることを明らかにした. 3.磁気特性推定システムの開発 本研究では磁性体のヒステリシス曲線が必要となる.そこで,この磁気特性を推定するシステムとして,磁性体に磁界を印加した場合の空間中の磁界を測定し,また,これを磁界解析で得られた結果と比較することにより,磁性体の磁気特性を推定するシステムを構築した.また,これを磁気シールド材料の微小磁界中の磁気特性の推定に適用し,妥当性を明らかにした.
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Research Products
(3 results)