Research Abstract |
1.10-15モードでの回生エネルギー計算 電流可逆チョッパ付PWMインバータと電気二重層コンデンサを組み合わせたシステムについてシミュレーションを行い,回生エネルギー,最適なコンデンサ容量等を検討した。 2.10-15モードでの実験 1.5kW,6極,1750rpmのPMモータを用いて実験を行い,シミュレーション結果の妥当性を示した。 3.新回路方式1 1,2のコンデンサ,バッテリ並列システムでは,コンデンサ耐圧をバッテリ電圧以上にする必要があり,コンデンサの直列段数,体積,重量,コストが増加する。これに対し,コンデンサ,バッテリを直列配置することでコンデンサ段数を低減した新方式1を考案し,シミュレーションによる検討を行った。本方式は,コンデンサのみに回生エネルギーを回収する回生専用降圧チョッパ,バッテリとコンデンサの両方からインバータ側に力行エネルギーを出力する力行専用昇圧チョッパを持つ。 シミュレーションにより,コンデンサ段数は1/5程度まで低減可能であるが,コンデンサ電圧の調整ができず,運転条件や負荷条件に制約があることを示した。 4.新回路方式2 3の問題点を解決するために2つの電流可逆チョッパを用いた新方式2を考案した。本方式は,直列のバッテリ,コンデンサに対する第1のチョッパに電圧制御を,コンデンサのみに対する第2のチョッパに電流制御を用い,第2のチョッパの電流指令を変化させることでコンデンサ充放電電流およびシステムの電力の流れを自由に制御できる。 シミュレーションにより,設計法,動作特性を明らかにするとともに,本方式の有効性を示した。 5.実験システムの改良 現在,4で実験を行うべく,システムを変更中である。 6.まとめ 電気二重層コンデンサ直列段数を大幅に低減できる新方式1,2を提案し,シミュレーションで問題点,有効性を確認した。今後は,実験による動作確認を進めていく予定である。
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