2006 Fiscal Year Annual Research Report
単相励磁入力・三相回転磁界を有するパラメトリックモータの出力向上に関する研究
Project/Area Number |
17560266
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Research Institution | Hachinohe Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂本 禎智 八戸工業大学, 感性デザイン学部, 教授 (60187052)
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Keywords | パラメトリックモータ / パラメトリック発振 / 三相誘導機 / 発振安定性 / Mathieu方程式 |
Research Abstract |
1,背景、目的 三相モータは単相モータに比べて効率が良いため、その利用は省エネルギーに大きく役立つが、三相配線が無い場所では使うことが出来ない。従って単相電源で三相回転磁界を有するモータの実現は実用上極めて有用である。筆者は既に単相電源で三相回転磁界を有するパラメトリックモータの実現が可能であることを明らかにし、パラメトリック発振現象を用いて三相電圧を安定に得るためには、固定子内磁束分布を不平衡とすることが有効であることを示し、そのための固定子形状や材質の設定条件等を見出している。本研究の目的は、本モータの実用化への最終段階として、その発振の安定化手法を巧みに利用し、高出力化を図ることにある。本年は、固定子の内外共通磁路寸法や磁化容易軸角度の異なる種々のモータの製作を行い、モータの高出力化を可能にする固定子内磁束密度分布等に関する実験、検討を行った。また、昨年に引き続き、有限要素法に基づく磁界解析も行った。 2.本年の研究によって得られた新たな知見 (1)三相出力時には内外共通磁路磁束密度分布が不平衡であると共に、始動時においても内外磁束密度分布が不平衡となる条件を満たしていることが三相出力の安定発振に繋がり、出力が大きくなることが明らかになった。 (2)安定な三相出力となるためには、始動時において、外側共通磁路磁束密度分布が励磁側から相順の順番に大きくなることが、重要な条件の一つであることが明らかとなった。 (3)有限要素解析を行った結果、上記の結論が妥当であることが明確になった。 (4)固定子内磁化容易軸の角度5種類のモータについて検討を行い、45°とした場合に、極めて理想に近い三相電圧波形が得られ、始動トルクや出力の改善に結びつくことが明確となり、前年度の結果を裏付ける結果となった。
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Research Products
(1 results)