2006 Fiscal Year Annual Research Report
金属/SiGe混晶半導体ナノコンタクト界面形成の基礎的検討
Project/Area Number |
17560276
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
野矢 厚 北見工業大学, 工学部, 教授 (60133807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武山 眞弓 北見工業大学, 工学部, 助教授 (80236512)
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Keywords | コンタクト界面 / SIGe / Niシリサイド |
Research Abstract |
成長したSiGe基板および、Si基板を参照とし、Niをスパッタ堆積させることにより反応成長層を形成し、得られた結晶相の構造を調べた。室温でNiを堆積させ、その後熱処理を行うと、シリサイド反応およびジャーマノシリサイド反応がNiの緒晶粗を単位として生じるために、Ni結晶粒の大きさ程度の界面のラフネスが生じることが避け難く、この成長過程でGeの選択的な排斥が起こりやすい。そこで、スパッタ堆積されるNiの結晶粒が小さくなるような条件を工夫し、かつ基板温度を380℃としてスパッタ堆積させ、その条件のままポストアニールを行うことにより、均一性を増した低抵抗率材料であるNiSi反応層を得ることができた。また、SiGe基板上でも、対応するX線回折ピークの2θ値の低角度側へのピークシフトが見られたことより、Geの排斥が少ないジャーマノシリサイドが形成されていることが推察された。さらには従前では、低抵抗相であるNiSiから高温安定相であるが高抵抗なNiSi_2への相転移がおよそ700℃程度で生じることが報告されているが、本実験では、750℃で、高温相の混入が見られ、転移温度は700℃よりはもう少し高いようである。SiGe上にできるだけ均一反応したジャーマノシリサイドを形成するという目的に対し、スパッタ堆積させる金属薄膜を微結晶化するという試みは、有効であることの見通しが得られた。基板成長に思いのほか時間を要したので、論文として公表するには、電子顕微鏡観察等の実験がもう少し必要である。今後、これらの結果も踏まえて論文投稿を予定している。
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