2006 Fiscal Year Annual Research Report
シリコン・イオン注入型MOS構造による青色発光素子の研究
Project/Area Number |
17560289
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
松田 敏弘 富山県立大学, 工学部, 教授 (70326073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 栄之 富山県立大学, 工学部, 助教授 (80223402)
岩坪 聡 富山県工業技術センター, 副主幹研究員 (30416127)
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Keywords | イオン注入 / MOS容量 / 発光 / エレクトロルミネッセンス / イオン・ビーム・スパッタ / 透明電極 |
Research Abstract |
大規模集積回路(VLSI)の基本材料であるシリコン系材料で発光素子が可能になればVLSIと共存可能な表示素子や光デバイスへの幅広い応用が期待できる。本研究は、シリコン系材料による「青・紫色」を含む可視発光素子を目指して、シリコン・イオン注入したゲート酸化膜を持つMOS構造による発光素子(以下、シリコン・イオン注入型MOS発光素子)に関するものである。p形およびn形シリコン(si)基板上にsiイオン注入したゲートSiO_2膜に、電極としてAuとITO膜を形成したMOS容量の電気的特性の測定および発光解析を行った。Siの導入法として、通常のイオン注入法に加え、イオンドープ法も検討した。 電流-電圧特性では、p形およびn形Si基板のいずれでも、また、V_Gの大きい領域では、Siイオンの注入量が多いテストデバイスのほうが電流値が高い。イオンドープ法によるテストデバイスでは、リーク電流が増大したと考えられる。容量-電圧特性では、V_Gを反転状態から蓄積状態に変化させた時と、逆の時とで、しきい値電圧V_Tのずれ(ΔV_T)が生じた。これは、Siイオン注入によるSiO_2膜中のトラップ準位に原因があると考えられる。イオンドープしたテストデバイスの容量-電圧特性は、ヒステリシス特性を示さなかった。断面TEMとSIMSによる分析の結果、イオンドープしたテストデバイスのSi基板表面にダメージがみられた。このため、リーク電流が増加し、電気的特性に影響を与えたと考えられる。SiF_4^+が主なイオン種と考えていたが、実際にはSiF_3^+、SiF_2^+等の質量の小さいイオン種が多く、予想よりも深くまで到達した可能性がある。 直流駆動のEL(dc-EL)分光特性については、p形およびn形Si基板のいずれでも450nm付近でのピークが存在する。イオンドープ法によるテストデバイスでは発光は確認できず、電極をITOとしたテストデバイスでは、微弱な発光であった。p形およびn基板のdc-EL分光特性は、ほぼ同じ波長成分に分離することができ、そのフォトンエネルギーは2.8、2.4、1.9、1.6、1.0eVに対応する。交流駆動のEL(ac-EL)分光特性でも、同様の波長成分を持つことが確認できた。
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Research Products
(1 results)