2005 Fiscal Year Annual Research Report
移動体通信用小形高性能高温超電導フィルタの研究開発
Project/Area Number |
17560303
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
馬 哲旺 埼玉大学, 工学部, 助教授 (40282909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 禧夫 埼玉大学, 地域共同研究センター, 客員教授 (00008830)
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Keywords | 移動体通信 / 無線通信 / 高温超電導体 / フィルタ / マイクロストリップ線路 / コプレーナ線路 / 低損失誘電体基板 |
Research Abstract |
近年、高品質の移動体通信を実現するために、超電導技術を応用した高性能フィルタ実現への要求が高まっている。コプレーナ線路(CPW)構造を用いた高温超電導(HTS)フィルタは、高価なHTS薄膜を誘電体基板の片面のみに施すため、両面製膜のマイクロストリップ構造より非常に経済的である利点を持つ。 本年度では、中心周波数5GHz,帯域幅160MHz,チェビシェフ特性5段帯域通過フィルタをCPW1/4波長共振器を用いて実現した。フィルタの小形化を図るために、CPW1/4波長共振器を並列に配置し、インターディジタル構造のフィルタを提案、設計した。フィルタの入出力部分に製作精度や計算精度の影響を受けにくい構造を用いた。電磁界シミュレータと回路シミュレータを併用し、設計仕様を満たすフィルタ特性を得た上で、この種のフィルタの設計手法を確立した。さらに、YBCO薄膜とMgO基板を用いて、設計したフィルタを製作し、測定を行った結果、挿入損失0.15dB,通過域内反射損失20dB以下の優れた特性を持つ小形超電導フィルタを実現した。 また、飛び越し結合の替わりに、コンポジット共振器を用いた減衰極を有するフィルタの設計理論と実現方法を提案し、実測結果より実証を得た。 研究成果は電子情報通信学会誌論文3編(英文2、和文1)、国際会議論文3編(ヨーロッパマイクロ波会議EuMC2005、アジア・パシフィックマイクロ波会議APMC2005、マイクロ波・光技術国際会議ISMOT2005各1編)、電子情報通信学会マイクロ波研究専門委員会研究報告4編、電子情報通信学会全国大会における口頭発表5件として発表した。
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Research Products
(3 results)