2006 Fiscal Year Annual Research Report
MEMS技術を用いたリレーやスイッチに適用するパワー用無放電電気接点の研究
Project/Area Number |
17560316
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
若月 昇 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (40275615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 忠司 (株)富士通研究所, 研究員 (90417981)
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Keywords | 電気接点 / MEMS / アーク放電 / 過渡電流スイッチ / リードスイッチ / Si単結晶片持ち梁 / クーロン静電力 / RIE技術 |
Research Abstract |
1.研究の対象 大電流(数A以上)用の電気接点は,開閉時に電極の一部に電力が集中し,電極が溶融し、電極間アーク放電が発生する。その結果、接点電極の損傷,磨耗,酸化,変形などが起こる。このアーク放電現象の抑制方法を確立し、MEMS技術と組み合わせて、電気接点を超小型にしたい。 2.アーク放電抑圧のための独自手法の提案 従来の電気接点回路の開離機能を、通電電流を遮断する機能と、電源電圧を隔離する機能を分離する構成である。第1の方式は、通電スイッチに並列に過渡電流スイッチとコンデンサを接続し、通電スイッチの接点開離時に過渡電流をコンデンサに流して、最小アーク放電電流に相当する接点電流値の時に、接点での電圧を最小アーク放電電圧以下に設定する方法である。第2の方式は、通電スイッチ開離時の電流を多数個の抵抗を介して多数個の過渡電流スイッチ分流して、最小アーク放電電流以下の条件で開離する方法である。このような多数個の素子を並置して、精確な機械動作の時間制御を超小形に実現するには、マイクロマシニング技術(MEMS)が適している。 3.本年度の成果 前年度までの研究により、接点開離時のアーク放電を抑制する条件は明らかになった。その結果、MEMS開閉接点の基本的な構成を明らかにできた。しかし、大電流化するためには、電気接点の閉成時のわずかなバウンスが短時間アークを発生の可能性があり、その対策が必要なことを明らかにした。また、電気接点開離時の接点金属の溶融によるブリッジ現象が、前述の過渡電流スイッチ回路の適用によって、大幅に緩和されることを見出した。この技術は、既存のMEMS技術での信頼性の高い数A程度の大電流スイッチング回路へ適用可能でが不可能であろう。次年度に、MEMSデバイスとしての総合的な電気接点の構成を検討する基本技術を獲得したといえるだろう。
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Research Products
(4 results)