2006 Fiscal Year Annual Research Report
ITSを目的とした自動車搭載アンテナシステムの開発に関する研究
Project/Area Number |
17560326
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
柏 達也 北見工業大学, 工学部, 助教授 (30211155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 健治 熊本電波工業高等専門学校, 助手 (60435485)
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Keywords | シミュレーション工学 / 次世代交通システム / 情報通信工学 / 走行支援道路システム |
Research Abstract |
本年度の研究では「ITSを目的とした自動車搭載アンテナシステムの開発に関する研究」として,特に以下の3点を柱として研究を遂行した.また,研究成果に関して論文及び国際会議等において積極的に発表を行っている. 1.大規模電磁界解析に関する研究 自動車のようなアンテナ及び波長に対して非常に大きな系におけるFDTD電磁界解析では,解析における位相誤差が大きな問題となる.この問題を解決する手法としてNS-FDTD法が考案されている.しかしながら,本手法は極めて高い精度を有するが,発展途上の手法のため実際にFDTD法と同等の汎用性を実現するためには,様々な研究が必要となる.本年度の研究では本手法におけるエバネッセント波特性,並び不等間隔メッシュ使用時の特性を明らかにした. 2.アンテナのトポロジー最適化に関する研究 昨年度の研究ではアンテナの最適設計を行う上で重要となる感度計算を効率的に行う手法であるAVMにおける基礎的研究を行った.本年度の研究では昨年度開発したAVM感度解析システムを用いて実際のアンテナのトポロジー最適化を行い,AVMを用いた新しいアンテナ最適設計の有効性を明らかにした.また,従来の誘電体のみに対応していたAVM解析式を拡張し,磁性体を含んだ感度解析を可能にした. 3.実車モデルを用いたアンテナ特性に関する研究 従来,自動車搭載アンテナ設計のための電磁界解析は基本的にアンテナ単体及び自動車簡易モデルを用いて行われてきた.しかし,車搭載時のアンテナ特性は自動車形状の影響を大きく受ける.更に,実際の開発ではより高品質なアンテナ設計が要求されるため,電磁界解析の段階で実車形状の影響を把握することが重要である.本年度の研究では,従来電磁界解析が困難とされてきたマイクロ波帯において,実際の設計上重要となる実車モデルを用いた解析を行い,その電磁界解析の有効性を明らかにした.
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Research Products
(11 results)