2006 Fiscal Year Annual Research Report
人体内におけるUWB通信の伝送路特性と最適化に関する研究
Project/Area Number |
17560337
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
王 建青 名古屋工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (70250694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 修 名古屋工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (60135316)
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Keywords | 人体通信 / 人体伝送路 / UWB |
Research Abstract |
人体を信号伝送路とみなす人体通信は,複数のウェアラブル情報機器を人体上に分散配置し,人体上でネットワークを構成するBAN(Body Area Network)の構想の実現に不可欠である.また,人体通信により,人体内埋め込み型医療デバイスと外部医療機器との無線通信が可能となれば,生体情報の監視や遠隔治療などへの医学的応用も広がる.本研究では,低電力,高速なUWB(Ultra-Wideband)通信を人体伝送路への適用を目指し,人体表面及び人体内外でのUWB伝送路特性のモデリング及び変復調特性の検討を行った. まず,人体表面でのUWB伝送路特性及び人体体内埋め込み通信機器から体外へのUWB伝送路特性の解明を実施した.人体表面の電気定数をUWB帯域で測定し,それを用いて人体表面伝送路及び体内伝送路におけるUWB伝送の周波数特性(振幅特性,群遅延特性)を数値解析した.その結果,人体表面伝送の最適周波数帯を約100MHz以下と明らかにし,10〜70MHzの周波数特性を有する2次微分ガウスパルスを人体表面UWB伝送用に提案した.次に,人体表面UWB通信のための変復調方式に関する検討を行った.人体UWB伝送路特性を元に,Bi-Phase, PPM(Pulse Position Modulation)変調を用いたUWB-IR方式の人体伝送路における通信特性を計算機シミュレーションにより検討し,その結果,提案したUWB伝送パルスの最適化により,人体表面伝送によるビット誤り率の劣化は僅か0.1dBであり,Mbpsの高速通信が十分可能であることを明らかにできた.さらに,人体埋め込み型UWBアンテナの最適化とUWB通信による体内電磁吸収量についても検討し,医療用埋め込み型UWBアンテナによる人体外への無線通信の人体安全性を確認できた.
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Research Products
(6 results)