2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560342
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
葛 崎偉 Yamaguchi University, 教育学部, 教授 (30263750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 稔 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40112023)
山口 真悟 山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (00294653)
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Keywords | 公開鍵暗合 / 多段的暗合方式 / ペトリネット / 初等T-invariant / NP-困難 |
Research Abstract |
本研究では、実用に耐えうる強度を備えた公開鍵暗号MEPKCの開発を目指している。MEPKCは多段的暗号を行うペトリネットに基づいた公開鍵暗号システムであり、従来の公開鍵暗号とは異なり、鍵生成器を公開する。鍵生成器は複数の暗号化鍵を生成し、これらの鍵を用いて平文を暗号文に多段的に暗号化する。鍵生成器は、ペトリネットを用い、その初等T-invariantを暗号化鍵とする。鍵生成器としてのぺトリネットは、膨大な数の初等T-invariantもつ必要があり、またすべての初等T-invariantを計算で簡単に求めることができないように作られなければならない。 平成19年度において、(1)鍵生成器であるペトリネットの自動生成アルゴリズムを設計した。(2)鍵所有者の秘密鍵の一部である鍵生成器の全ての初等T-invariantを列挙するアルゴリズムを設計した。(1)については、複数の単純なリング状のペトリネットから鍵生成器となる大きなペトリネットに合成している、この方法の特徴は、可能な限りプレースの共有をすることで、よりセキュリティ強度の強い鍵生成器ができる。また、膨大な初等T-invariantを鍵生成器に持たすことができる。(2)については、(1)で作ったペトリネットの合成方法の特徴を利用して、初等T-invariantを逐次的に列挙するように求めている。まずは合成したペトリネットを複数の部分ネットに分割する。そして、それぞれの分割されたペトリネットに対して、acyclicネットを作成して関連の初等T-invariantを求める。 これらの結果によって、MEPKC所有者の秘密鍵を求めることができることになる。
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