2005 Fiscal Year Annual Research Report
有線・無線融合型高速電力線通信によるユビキタス・センサネットワークの基礎研究
Project/Area Number |
17560344
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
都築 伸二 愛媛大学, 工学部, 助教授 (60236924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 芳郎 愛媛大学, 工学部, 教授 (00110833)
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Keywords | 電力線通信 / 情報通信工学 / 測位 / ユビキタスネットワーク / 計測工学 / センサネットワーク / 電力線アンテナ / ホームロボット |
Research Abstract |
1.研究の目的 従来の電力線通信(PLC)は100ボルトの電力線間に通信用信号を重畳する(ノーマルモード注入と呼ぶ)方式である。一方本研究では100ボルトの線とグランド間にも同時に注入(ファントムモード注入と呼ぶ)することで回線容量を倍増しようとする、新しい通信方式である。もともと電力線はエネルギ伝送用として設計されたケーブルであるから、注入した高周波信号はケーブル内に閉じ込められず、空間にも微弱ながら信号を放射し(つまり一種のアンテナとして働く)、これが上述の不要輻射の原因ともなっている。しかしこれを逆手にとれば、複数の電力線は配線されている閉空間では微弱電磁界で満たされ、無線通信が可能となる。こうした形態で行う通信を"有線・無線融合型PLC"と呼ぶこととする。これまでのファントムモード信号の注入・抽出方式の研究成果に基づき、本研究期間では、高精度測位、及びリアルタイムセンシングをあわせて実現できるような変復調方式を検討し、これまでにないコンセプトの通信形態による、ユビキタス・センサネットワークを実現することを、達成目標にする。 2.本年度の研究実績 (1)微弱無線技術:本研究で提案するファントムモード信号の注入・抽出方法は、重信回線方式で用いられている方法と原理は同じであり、2004年に開発したLCLプローブ技術を応用して電力線ケーブルをアンテナにする技術を開発した。また、輻射効率を良くするために、アンテナチューナ相当の技術を導入した。その成果の一部は2006年3月の国際会議で報告する予定である。 (2)高精度位置特定技術:ホームロボットのナビゲーションを行うことを想定し、可聴音DS-CDMによる屋内高精度位置推定法およびその精度を検討した。(1)の微弱無線により、マイクとスピーカを同期させ、室内のように障害物の多い環境下でも数cmの精度で測位できる技術を開発した。
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Research Products
(7 results)