2005 Fiscal Year Annual Research Report
大規模集積回路の大域的求解法の開発とその応用・実用化に関する研究
Project/Area Number |
17560350
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
山村 清隆 中央大学, 理工学部, 教授 (30182603)
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Keywords | 大規模集積回路 / 非線形システム / 非線形回路 / 回路シミュレーション / SPICE / 全解探索 / ホモトピー法 / 数理計画法 |
Research Abstract |
本年度は、より効率的でより実用的な大規模集積回路の大域的求解法の開発とその応用・実用化を目的として、以下のような研究を行った。1.LSI設計における大きなボトルネックとして世界中の設計者を悩ませていた「非収束問題」に対し、非常に効率的かつ実用的な方法である可変利得ニュートンホモトピー法を提案し、その大域的収束性を証明した。またその成果を権威ある国際会議であるASP-DAC、IEEE ISCAS等で発表し、大きな反響を得た。2.LSI設計における重要な未解決問題として知られている「非線形回路のすべての解を求める実用的なアルゴリズムの開発」に対し、双対単体法を用いた非常に効率的なアルゴリズムを提案し、線形領域数10000^<4000>という超大規模問題の全解探索を世界で初めて実用時間内で行うことに成功した。またその成果を国際論文誌JCSCに投稿し、採録となったほか、多くの論文をIEICE Trans.Fundamentals等で発表した。3.「式を回路で記述する」という逆転的発想に基づく方法論であるSPICE指向型数値解析法に関する研究を行い、IEEE ISCASやIEICE Trans.Fundamentalsなどで発表した。この研究は広い分野で多くの注目を集め、電子情報通信学会や日本オペレーションズ・リサーチ学会で招待講演やチュートリアル講演を行うと共に、電子情報通信学会からの依頼で一般会員向けの解説講座を執筆し、同会誌2005年12月号に掲載された。また海外からも多くの情報提供や論文送付の依頼を受けた。
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Research Products
(18 results)