2006 Fiscal Year Annual Research Report
HF帯を用いた広域マルチホップネットワーク構築に関する多角的研究
Project/Area Number |
17560351
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
嶋本 薫 早稲田大学, 大学院国際情報通信研究科, 教授 (80235639)
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Keywords | 通信方式 / HF / アンテナ / マルチホップ / アドホック / 電波伝搬 |
Research Abstract |
新潟や阪神淡路の地震災害の被害をうけて、非常災害時における通信ネットワーク確立に関する対策は、重要な課題となっている。しかし、新潟や阪神淡路の震災時において交換設備の停止、基地局の障害、専用線の切断、中継伝送路への障害、電話の輻そうなど、通信障害が多数生じてしまい、多くの被害地域が孤立した状態になった。このように、災害時には既存の通信インフラが使用不可能になる状況が考えられる。本研究では、非常災害への対応として、キャリアにHF帯(短波)を用い、マルチホップ無線ネットワークを適用した「広域マルチホップネットワーク」を提案しその可能性を評価した。HFは低電力で簡易かつ低コストのシステムで長距離の伝搬が可能であり、マルチホップ無線ネットワークは、通信の際にインフラを必要とせず、ノードを持ち寄れば即座にネットワークを構築できる特性がある。本研究において近隣にある局間の通信に、インフラを必要としないマルチホップ無線ネットワークを用い、長距離端末間の通信は、HF帯の電離層反射波を用いてネットワークを構築する新たな通信システムを検討した。実現性を高めるため、受信電力レベルに応じてパケットの送信タイミングを変化させるタイミング選択式アクセス方式の提案や、HFの特性であるスキップゾーンへの対応として新たなスキップゾーン解消方式、更には打ち上げ仰角を制御可能な位相差を用いたアレイアンテナを構築し、スキップゾーンの解消や、到達距離の制御などを行い、その効果を評価した。研究の成果によりHFを用いたマルチホップネットワークが実現可能であり、その有効利用を行うための各種制御方式が確立できた。
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Research Products
(14 results)