2007 Fiscal Year Annual Research Report
カーディナルスプライン関数によるUWBパルス生成システム
Project/Area Number |
17560357
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
鎌田 賢 Ibaraki University, 工学部, 教授 (70204609)
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Keywords | システム工学 / 情報通信工学 / 先端的通信 / 関数解析学 |
Research Abstract |
研究の目的は、線形ダイナミカルシステムによって生成されるカーディナルスプライン関数を用いてUWB(Ultrawide Bandwidth)無線通信に有用な時間制限パルス波形を構成することである。平成18年度に得られた、広帯域無線通信路が2階微分であるという仮定の上でパルス弁別性能が最適になるように直交パルスを定める方法に基づいて、米国Federal Communications Commissionによって定められた室内UWB無線通信の規格で定められた送信電力の上限を越えず、かつ、その枠内によく当てはまるような実用的なパルスの例が得られた。このパルスは、強い共振特性をもつ3次システムを階段状関数で駆動することによって生成される。その特徴の1つは、送信パルスの2階微分であると仮定される受信パルスが送信パルスに直交していることである。そのため、送信パルスがそのまま受信用テンプレートパルスとして利用できる。その効果は、回路が簡略になることである。さらに、全てのパルスが時間制限されているため、この直交性は、送信パルスの1階微分と仮定される電波パルス同士の直交性に同値である。この性質がもたらす効果は、電波領域での加法的ノイズが、最小2乗推定の意味で最も抑圧されることである。他の特徴は、互いに重なり合っていても直交することである。そのため、高密度でのパルス送信が可能になっている。具体的には、1秒間あたり6ギガパルスの高速通信が可能である。実用化へ向けて、受信機におけるパルス同期方式、ならびにマルチパスチャネルの補償方式を考案した。
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Research Products
(4 results)