2005 Fiscal Year Annual Research Report
デュアルドップラーレーダを用いた降雪予測システムの開発
Project/Area Number |
17560383
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Research Institution | Toyama National College of Technology |
Principal Investigator |
椎名 徹 富山工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (80196344)
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Keywords | ドップラーレーダ / 降雪予測 |
Research Abstract |
今年度は主に以下の項目について研究を行った。 (1)デュアルドップラーレーダを用いた3次元降雪プロファイルの測定 2台のドップラーレーダを用いて、降雪雲、降雪粒子からの電磁波反射エコーを解析した。現有設備の小型垂直レーダに新たに同機種1台(設備備品)を追加、設置して、デュアルドップラーレーダとして使用した。これらは降雪粒子観測塔の付近に設置し、地上付近から高度数kmまでの下層大気圏下の電磁波反射エコーを測定し、高度ごとの電磁波スペクトル解析を行った。 (2)画像処理手法による降雪粒子雪質測定システムの開発 地上付近を落下する降雪粒子の雪質と形状、落下速度、密度および降雪強度等の物理量の両方の測定を行うシステムについて検討した。 ・自然落下する降雪粒子を撮影するため、屋外に防風ネットで囲まれた現有の観測塔を利用し、降雪粒子の形状を解析を行った。 ・降雪粒子映像をコンピュータ(現有備品)に取り込み、画像データから降雪粒子の形状および落下運動を解析して、降雪粒子の粒径、落下速度、空間数密度および密度等の物理量測定を行った。また、個々の粒子の画像から雪質の検討を行った。 (3)(1),(2)の同期計測システムの構築と運用 (1)および(2)の同期計測システムを作成して冬季期間連続測定を行い、種々の降雪現象をデータベース化するプログラムの作成を行った。 今後、地上付近のレーダ反射因子と降雪粒子の画像情報を相関解析し、降雪粒子の粒径分布、落下速度分布、雪質および降雪強度を算出することにより、下層大気圏下の高度ごとの降雪現象を求める予定である。
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