2006 Fiscal Year Annual Research Report
高信頼ハイブリッドダイナミカルシステムの最適設計に関する研究
Project/Area Number |
17560386
|
Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
平石 邦彦 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (40251970)
|
Keywords | ハイブリッドシステム / 最適制御 / 性能評価 |
Research Abstract |
高信頼ハイブリッドダイナミカルシステムの最適設計のための新たなアプローチとして,記号計算等の手法を用いた以下の研究を行った. (1)本研究プロジェクトで開発中のハイブリッドシステム向けの制約論理プログラミング言語であるKCLP-HSを,いくつかの区分的アファインシステムの最適制御問題に適用した.特に,状態空間に存在する禁止領域を回避するような最適経路を探索的に計算する手法を提案し,KCLP-HS上に実装した. (2)ハイブリッドダイナミカルシステムの最適制御問題の解法として,混合論理ダイナミカルシステム表現による手法が知られている.このとき,不等式制約の数を減らし,等式制約で表現することにより,混合整数2次計画法の計算時間が大幅に改善される場合がある.本研究では,論理ダイナミクスを等式制約で記述する新たな記述形式を提案し,計算機実験によりその優位性を確認した.さらに,論理ダイナミクスをグラフで表現したときにクリーク(完全部分グラフ)を縮約することにより,必要な論理変数の数を削減した. (3)多数の連続状態を実数ベクトル空間上の凸領域の和として近似する考え方に基づいて,計算コストの大きい情報システムの性能評価を,ハイブリッドシステムの状態空間探索の問題として解く方法を考案した.このとき,確率変数の値をインターバルで近似することで,一般化確率ペトリネットの計算ツールを用いるのと同等の結果を大幅に少ない計算時間で求めることが可能になった.なお,手法はKCLP-HS上に実装した.
|