2006 Fiscal Year Annual Research Report
非線形特性を活かしたモデル表現に基づく非線形制御系の解析・設計法
Project/Area Number |
17560393
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
和田 光代 Osaka University, 大学院・工学研究科, 特任助教授 (70201259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 雅夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00031146)
今井 純 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 講師 (50243986)
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Keywords | 非線形システム / モデル表現 / 安定解析 / ディスクリプタ方程式 / ルーリエ系 / 絶対安定条件 |
Research Abstract |
非線形システムに対する特性解析や制御則設計において,非線形特性に変形を加えることなく特性を保存したモデル表現に基づく方法の提案とその検証を目的とし,以下の成果を得た. 1.一般系に対する安定論(基礎定理)の確立 前年度に引き続き,非線形ディスクリプタ方程式をモデル表現として採用し,なめらかとは限らない非線形特性を含んだディスクリプタ方程式に対する解の存在条件と安定解析法の導出と検討をさらに進めた.その結果,非線形要素の形を崩さず複雑な計算を要しない条件を確立し,論文として公表した. 2.ルーリエ系の絶対安定条件の確立 線形部に直達項のある多変数ルーリエ系を非線形ディスクリプタ方程式としてモデル化し,解の存在性を含めた絶対安定条件を線形行列不等式(LMI)で与え,1の結果と共に公表した. 3.線形時変ディスクリプタシステムの安定条件 線形時変システムに対する安定条件についての検討は,非線形システム解析法の基礎理論につながる.そこで,線形時変ディスクリプタシステムに対する安定条件と安定化可能条件を導出し,口頭発表した. 4.実システムへの適用を意識したモデリング 実システムへの適用を意識すると,熱反応炉や柔軟構造物などの空間変数を含む分布定数系も考慮すべきである.そこで,関係する物理量の空間分布を目標形状へ制御するための基礎理論の確立を目指し,熱伝導系の温度分布を目標分布に近づける問題について,問題の定式化も含めたモデリング法について検討中である.
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Research Products
(3 results)