2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560402
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Science, Suwa |
Principal Investigator |
相原 伸一 諏訪東京理科大学, システム工学部, 教授 (70202455)
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Keywords | 米国国債 / フォーワードレート / 放物型確率微分方程式 / 最尤法 / リスク中立測度 |
Research Abstract |
本年は研究開始初年度であることより、まず米国国債のイールドカーブデータを新たに米国FEDより入手し、そのデータ処理を行った。国債の満期期日が年単位の場合、1,2,3,5,7,10,20年の7点の情報のみ入手可能である。そこでcubic-spline法を用いてデータの補間を行い全ての満期期日に対するイールドカーブを構成した。さらにフォーワードレートとイールドカーブのよく知られた関係式を用いて、数値微分を行いフォーワードレート過程の導出を行った。この新たに得られたデータを生成する新しいモデルを構築することが、この研究の第一目的である。まずそのために従来提案されているモデルとの比較実験を行った。具遺体的には、まず現在主流の双曲型確率偏微分方程式をモデルとして採用した場合の検証を行った。モデルに含まれる各未知パラメータは、無限次元に拡張された最尤法を用いて同定を行い、雑音の強分散カーネルは伊藤連鎖則を用いた2次変分を計算する手法により求た。さらにリスクの市場価値を考慮すべきモデルの場合にもこの手法を適用し、両者を比較すると明らかに米国国債のデータは、リスク中立測度の下でのデータではないことが検証された。さらに得られた結果を用いて未来のフォーワードレートの予測を行った結果、実データは満期期日に関してフラットな形状を有しているが、双曲型モデルを使用した予測値にはそのような傾向が見られず、本研究の主目的である新たなモデルを導入する必要性が確認された。そこで本年度は放物型の確率微分方程式を導入し、さらに上記と同様の実験を行いその有用性を確認した。この成果の一部を下記のシンポジウムで口頭発表を行った。 1)JAFEE 2005冬季大会 2)44th IEEE CDC and ECC'05
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Research Products
(2 results)