2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560406
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
森本 博昭 岐阜大学, 工学部, 教授 (30021629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 裕市 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 教授 (20213449)
小澤 満津雄 岐阜大学, 工学部, 助手 (80313906)
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Keywords | コンクリート / 爆裂 / 火災 / 水蒸気圧 / 湿度応力 |
Research Abstract |
火災にともなうコンクリートの爆裂現象の発生メカニズムと解析手法について検討した。水セメント比30%の高強度コンクリートで400×400×100(mm)の板状供試体を作成し、底面(400×400mm)を電気炉で加熱する爆裂試験を実施した。加熱条件は1200℃/hr、供試体は湿潤状態と気乾状態の2種類とした。加熱中の供試体中の温度と水蒸気圧の変化を計測した。計測位置は加熱面から5mmおよび10mmとした。蒸気圧は、オイルを充填した内径2mmの鋼管の先端部を計測位置にセットし、他端には圧力計を取り付けて計測した。実験により、加熱面から5〜10mm付近の温度が150℃程度に達した段階で、まず温度ひび割れが発生する。その後、200〜250℃に達した段階で局部的に蒸気圧が急増してその部位において爆裂が発生する。計測された蒸気圧は2.4Mpa以上に達した。爆裂が発生すると近傍の蒸気圧は急減するが、ひび割れおよび爆裂の状態により蒸気の集中により再度上昇する場合もある。加熱面近傍には温度による大きな圧縮主応力場が発生するが、このような大きな圧縮応力場において局部的に水蒸気が集中して圧力が高まり熱座屈的に爆裂現象が発生する。そして、このような過程が繰り返されて爆裂の深さと範囲が増大していくことが爆裂発生のメカニズムであると推察された。湿潤状態供試体はこのようなメカニズムで表面部から大小の爆裂を繰り返し、最終的には爆裂深さが20mm以上になった。一方、気乾状態供試体では、表面からある程度は入った部位の蒸気圧が急増して一気に大きな爆裂が発生し、その後の深さ方向への進展は、ほとんど生じなかった。 蒸気圧による応力の解析については、ある領域(要素)における蒸気圧による膨張力を平均的に評価する手法を提案した。本手法により蒸気圧による応力をマクロ的に解析することが可能となった。
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Research Products
(3 results)