2006 Fiscal Year Annual Research Report
加熱破砕した廃棄コンクリートを骨材資源として用いた完全循環高級コンクリートの開発
Project/Area Number |
17560408
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
水口 裕之 徳島大学, 大学院ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (00035651)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 親典 徳島大学, 大学院ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (10180829)
上田 隆雄 徳島大学, 大学院ソシオテクノサイエンス研究部, 助教授 (20284309)
渡邊 健 徳島大学, 大学院ソシオテクノサイエンス研究部, 助手 (50332812)
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Keywords | 土木材料 / コンクリート / リサイクル / 循環資源 / 高級コンクリート |
Research Abstract |
廃棄コンクリートを高度処理して得られた再生骨材を全量用いた高級コンクリートとしての高流動コンクリートを開発するため,骨材として再生骨材のみを用いた高流動コンクリートの力学的性質,長さ変化率および凍結融解抵抗性に関する検討を行った。 再生骨材は,昭和30年代に建設された事務所ビルの壁面から得られた廃棄コンクリートを偏心ローター方式で処理し,粗骨材,細骨材大および細骨材小の3粒度に分けて生産されたものを用いた。再生骨材の品質は,粗骨材の部分はコンクリート用再生骨材Hに該当し,細骨材大および細骨材小はコンクリート用再生骨材M(JIS原案)クラスのものである。 これら3分類された再生骨材が生産される割合と同じ割合で使用したスランプフロー65±5cmの高流動コンクリートの配(調)合が得られた。 この配(調)合のコンクリートの圧縮強度,曲げ強度,静弾性係数,長さ変化率および凍結融解抵抗性を求め,JASS5の高流動コンクリートの基準と比較した。その結果,材齢28日での圧縮強度および静弾性係数は,この基準を満足するものとなった。長さ変化率はJASS5の基準を満足しない結果となったが,膨張材を用いることにより,基準を満足するものとなった。しかし,凍結融解抵抗性は所定の性能のものとならなかった。 したがって,使用地域,使用部位などの使用法を工夫することで,廃棄コンクリートから得られる再生材を全量用いて一般的なコンクリート構造物に使用できる高流動コンクリートを得られる可能性が分かった。
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