2005 Fiscal Year Annual Research Report
使用状態でひび割れが発生しないRPC補強RC梁部材の開発
Project/Area Number |
17560409
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
氏家 勲 愛媛大学, 工学部, 助教授 (90143669)
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Keywords | 土木材料 / 鉄筋コンクリート / ひび割れ / 高性能化 / 使用状態 |
Research Abstract |
本研究はペースト自身を高強度化した反応性粉体コンクリート(Reactive Powder Composite、以下RPCと呼ぶ)の高い初期ひび割れ強度に着目し、鉄筋コンクリート(RC)部材の引張部の一部をRPCで補強し、使用限界状態で考慮する荷重が作用した場合にひび割れが発生しないRPC補強RC部材を開発することを目的とする。本研究では期間内に、(1)RPC部分の割合や断面形状などのRPCの最適な補強方法、(2)RPC補強部とコンクリート部との一体性を確保する方法、(3)RPC補強部の自己収縮が鉄筋に拘束されて発生する引張拘束応力の低減方法、(4)一定持続荷重下でのひび割れ発生の有無などの長期挙動、を明らかにすることを目的としている。 本年度は、(1)RPC部分の割合や断面形状などのRPCの最適な補強方法に関しては、これまでの実験結果の再現性を確認し、弾性解析によってRPCの補強効果が評価できることも確認した。さらに、曲げひび割れの抑制だけでなく、梁側面をRPCで補強することによりせん断に対しても補強効果があることがわかった。(2)RPC補強部とコンクリート部との一体性を確保する方法に関しては、RPCとコンクリートの接合面に凹凸をつける方法がよく、スターラップではある程度まで一体性は確保できるが、破壊近くになるとRPCとコンクリートがはく離して脆性挙動することがわかった。(3)RPC補強部の自己収縮が鉄筋に拘束されて発生する引張拘束応力の低減方法に関しては、RPC部分に鉄筋を配置しないことが最も効果的であり、膨張作用による引張拘束応力の低減効果はあまり見られなかった。(4)一定持続荷重下でのひび割れ発生の有無などの長期挙動に関しては、平成17年度からの長期試験が開始できなかったが、供試体作製以外の測定機器や載荷時具の準備はできているので、平成18年度早々に長期試験を開始する予定である。
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Research Products
(6 results)