2005 Fiscal Year Annual Research Report
走行車両との連成振動を考慮した道路橋の損傷推定に関する実験的・解析的研究
Project/Area Number |
17560425
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
金 哲佑 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, COE研究員 (80379487)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川谷 充郎 神戸大学, 工学部, 教授 (00029357)
野村 泰稔 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (20372667)
吉田 郁政 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (60409373)
|
Keywords | 橋梁損傷推定 / アルゴリズム開発 / 交通振動 / 擬似静的関係式 |
Research Abstract |
1.今年度は交通ネットワークに重要な役割を果たしている橋梁構造物の迅速な点検を可能にする新しい構造損傷推定理論として橋梁-走行車両連成振動メカニズムを考慮した時間領域での橋梁損傷推定手法の開発を行った. (1)本研究では橋梁剛性の変化を推定する指標として,損傷前後の要素剛性比に着目した要素剛性指標を導入した. (2)橋梁の損傷推定の基本的な考え方は損傷による部材剛性の変化を橋梁-車両連成振動の動的応答から推定することであり,橋梁-車両連成系の運動方程式から橋梁の損傷を推定する要素剛性指標に関する支配方程式を誘導することに成功した. 2.橋梁損傷推定法としての適用可能性を検討するために,まず,路面凹凸を有する桁橋の走行荷重下の曲げ振動をモード法によりシミュレーションする.シミュレーションから得られた時系列を測定データと仮定し損傷推定を行った. (1)損傷推定結果,本研究で提案する損傷推定アルゴリズムにより,想定した橋梁の健全度を誤差3%以内(ノイズなしの場合)で再現していることから,その有効性を確認することができる. (2)ただし,ノイズを加えた時系列からの推定結果から,ノイズなしの場合と比べ推定誤差が10%まで落ちていることが分かった.この結果から,推定のロバスト性を高めるためにはノイズの影響を推定アルゴリズムの中に入れるなどの工夫が必要であることが分かった. 3.所属研究機関が保有している模型橋梁走行実験装置を用いて本研究の損傷推定手法の精度を検証するため,模型桁2体の製作を完了した.
|
Research Products
(3 results)