2007 Fiscal Year Annual Research Report
マルチファンの独立制御性を活用した強乱場生成法の開発
Project/Area Number |
17560430
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
小園 茂平 University of Miyazaki, 工学部, 教授 (10169302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮城 弘守 宮崎大学, 工学部, 助教 (90219741)
菊川 裕規 大分高専, 機械工学科, 准教授 (70321528)
曹 曙陽 東京工芸大学, 准教授 (00334532)
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Keywords | マルチファン / アクティブ乱流生成法 / 高レイノルズ数乱流 / 乱れスケール / 乱れ強度 |
Research Abstract |
橋梁や建物などの野外構造物は大気乱流場の中に常に晒されているので,その荷重は乱流の影響を強く受ける.従って,大気のような高強度大スケールの乱流場をできるだけ忠実に実験的に再現してモデルを使って実際に受ける力を予測することは工学的に重要な課題である. 本研究の目的はマルチファン型風洞を用いてできるだけ高強度で大スケールの乱流場を生成することである.マルチファン型風洞は99個の小さな送風機を独立に運転できるのでその自由度は高いが,どのような運転を行えば高強度大スケールの乱流場を生成できるかはいまだ確立していない.基本的な運転法として1)「一様アクティブ法」,2)「擬似格子法」などの運転法があるがいずれも大気乱流特性との隔たりは大きい. マルチファン型の更新作業によりファンを逆回転して吸い込みが制御可能となった.吸い込みの効果は吹き出し直後の混合作用を最大にすることやファンごとの入力信号に位相差を与えると攪伴が促進されることなどを明らかにしたが,外部から強制的に与えた乱れの周波数に対応する脈動成分が残存するという欠点は克服できていない. 今年度は吸い込みファンと吹き出しファンをフラクタル状(部分的な配置パターンの中に全体的な配置パターンを含むようなもの)に配置させる方法を試みた.静止ファン+吹き出しファン,吸い込みファン+吹き出しファンの組合せで乱流特性を調べた.等方性(どちらの方向にも乱れ方が変わらない性質)の基準はほぼ満たしているものの,非一様性(すなわちある断面内で流速が均一でない性質)が計測した流下位置では残存した.使用しているマルチファン型風洞では流下距離があまり大きくはとれないので十分な混合過程を経て等方的乱流に至るのはむずかしい.また乱れのスケールも期待したよりも小さなものであった.今後は時間的に吸い込みと吹き出しの配置パターンを変化させるなど新たな試みを行う予定である.
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