2005 Fiscal Year Annual Research Report
非線形マルチスケール解析による岩盤の力学特性平均化手法の高精度化
Project/Area Number |
17560440
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
京谷 孝史 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00186347)
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Keywords | 非線形マルチスケール解析 / 不連続面構成則 / 不連続面進展・連結 |
Research Abstract |
本研究で開発する非線形マルチスケールを応用した内部構造の平均化手法においては,連続体複合材料としてモデル化したソリッドタイプの有限要素モデルを用いて,不連続面の開口・閉合に伴う剛性の極端な変化や,不連続面の基質岩石部分への進展・連結などの不連続面の力学挙動を合理的に表現することが必要であり.それにはこれらの挙動を記述する非線形構成則が必要である. 平成17年度においては,室内供試体試験を行って,不連続面の開口・閉合および進展・連結挙動とマクロ変形破壊挙動の関係を分析・把握し,不連続面に関する既存の非線形構成則モデルを参考にしながら,必要な非線形構成則の構築作業を行った. 1.不連続面を配置した供試体の一軸圧縮破壊試験 セメントと石膏を基質部材料として規則的な不連続面を配置した供試体を作成し,変位制御による単調載荷および繰り返し載荷一軸圧縮破壊試験を実施し,荷重変位曲線,ひずみゲージ測定値,不連続面の進展・連結の様子を記録したデジタル画像をもとに不連続面を含んだ供試体のマクロ的な変形破壊挙動の支配要因を把握するための分析を行った. 2.不連続面を記述する非線形構成則の構築 供試体試験結果をもとに,既存文献にある構成則モデルを参考として,不連続面の開口・閉合に伴う剛性の変化を連続体において表現するための構成則,不連続面の進展・連結を連続体において疑似的に表現するための構成則の構築に向けて検討作業を行った.この種の構成則は支配方程式群の一部にそれらを組み込んだときに,解析システム全体が最適なパフォーマンスを示すように構築する必要がある,そのために,提案する構成則モデルについてプロトタイプ・プログラムを作成して,実施した供試体一軸圧縮試験を検証例題として修正を繰り返すという作業を行った.
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