2006 Fiscal Year Annual Research Report
都市域小河川における透過型護岸の水理・環境機能の評価と維持管理手法の開発
Project/Area Number |
17560465
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Research Institution | AKASHI NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
神田 佳一 明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 教授 (60214722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 守義 明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 助手 (00390477)
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Keywords | 環境材料 / 環境技術 / 水工水理学 / 自然災害 / 自然現象観測 |
Research Abstract |
本研究は、近隣の播磨地域で産出される良質な石礫や間伐材などを用いた透過型護岸による河川整備を明石市内の小河川に適用することを目的とし、そのための構造設計指針及び維持管理手法の開発を目指すものである。 平成18年度の研究成果は、以下の通りである。 (1)透過性護岸の水理特性及び河床変動特性の定式化と現地河川への適用 現地河川の実態調査から都市域小河川における護岸構造物の現況と治水・利水・環境保全上の問題点を明らかにするとともに、水理機能上安定性が懸念される構造様式を抽出し、縮尺模型を用いて透過性護岸の減勢効果と護岸周辺の河床変動特性及び護岸の変形過程変形・破壊特性を実験的に明らかにした。さらに、移動一般曲線座標系を用いた流れの平面二次元数値計算を行い、その適合性を評価するとともに、実河川における局所洗掘量の予測を行った。 (2)透過性護岸の環境機能の評価と水質浄化法に関する検討 平成17年度に引き続いて、明石川において生物量調査と物理環境調査を実施した。明石川で設置されている石積式の透過性護岸は、空隙の大部分が土砂などにより閉塞しており、河川水は護岸に沿って流れていた。このため当初期待していた河川水が護岸の空隙を通り抜けることによる懸濁物質の除去は困難であると考えられる。しかし、護岸周辺には水深が深く流れの緩やかな淵が創出されており、懸濁物質の沈降の促進あるいは魚類の休息場、逃避場としての生息場所を提供しており、優れた環境機能を有していることを明らかにした。 (3)研究のまとめ 以上の研究成果を総合して、多自然型透過型護岸周辺の流れや河床変動特性及び水質浄化機構を明確にし、その水理及び生態環境機能を総合的に評価するとともに、合理的な設計法及び維持管理手法の指針を提言した。得られた成果は、研究論文としてまとめ、兵庫県や間伐材生産企業等の関係諸機関に配布した。
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Research Products
(9 results)