2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560513
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
本間 俊雄 Kagoshima University, 工学部, 教授 (60311883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 憲司 鹿児島大学, 工学部, 助教 (70311884)
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム系解法 / 解の多様性 / 優良解 / パレート最適フロント / 局所パレートフロント / 数理計画法 / 単一目的最適化問題 / 多目的最適化問題 |
Research Abstract |
H19年度は、H17,H18年度の基本研究に基づき、生物的アプローチと数理計画法利用に関する棲み分けを明確化し、優良解(decent solution)の定義を行った。また、発想支援・設計支援システムの基本コンセプトを作り上げ、開発した生物的アプローチ及び数理計画法による試作システムの開発に取り組んだ。生物的アプローチによる開発した試作システムは、公開までは至らなかった。しかし、外部の専門家1名に一次評価をお願いし、比較的高い評価を得た。また、開発に関係しないマスターの学生に使用をお願いし、ユニークな形態創生の手助が行え、発想支援システムの当初の目的は達成した。構造形態創生コンテストの優秀作品に選ばれた作品が得られたことは本試作システムの有効性が確認できたと考えている。さらに、システムの基本部である開発した生物的アプローチに関しては、2変数関数を用いて解の性質や特性を調べ、多目的最適化問題における優良解や真のパレートフロントの関係を明らかにした。得られた解の性質により、対象最適化問題の解空間の状況が把握できることを確認し、既往研究の構造多目的最適化問題の解空間の状況を検討した。数理計画法に関しては、張力構造、特に、ケーブル補強膜構造をターゲットに、初期形態発想支援システムに特化した考え方を構築し、試作システムを完成させた。膜構造に関しては、意匠設計と構造設計のコラボレーションが重要となり、その橋渡しになるシステムが提示できた。今後、開発したシステムをどのようにして公開するかの検討が今後大きな課題となっている。 なお、ここで扱っている生物的アプローチ、GA系解法やセルオートマトン法は、必ずしも構造系問題の適用にとどまらず、計画系へ応用している。この計画系への応用が逆に構造形態創生にフィードバックされ、アルゴリズム改良に役に立った。 以上の研究内容と成果により、当初の目的は達成できたものと考えている。
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Research Products
(11 results)