2008 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリートの吸引式簡易透気試験法の開発と耐凍害性の評価に関する研究
Project/Area Number |
17560517
|
Research Institution | Hachinohe Institute of Technology |
Principal Investigator |
月永 洋一 Hachinohe Institute of Technology, 工学部, 教授 (60124898)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄谷 征美 八戸工業大学, 工学部, 教授 (80006684)
阿波 稔 八戸工業大学, 工学部, 准教授 (10295959)
|
Keywords | 建築構造・材料 / コンクリート / 凍害 / 透気性 / 劣化診断 |
Research Abstract |
実構造物にも適用可能で,表層コンクリートを測定対象とする吸引式簡易透気試験法を開発し,試験から得られる透気性を耐凍害性の評価指標として採用することの妥当性を明らかにするとともに,耐凍害性を確保する透気性の具体値と評価方法を提案することを目的に検討し,以下の成果を得た。 1.吸引式簡易透気試験法の測定条件における課題 前年度までの研究において,試験法における試験面シール幅,測定部材端から測定点までの距離,吸引チャンバーの寸法,測定圧力などの測定条件について検討したが,測定部材厚さについては,当初の予想と反して部材厚さが大きくなると透気試験値が大きくなるという結果が得られた。このことから,部材厚さの検討について追加実験を行なったが,前年度と同様な結果が得られ,部材厚さが大きくなると表層部の脆弱層の厚さが相対的に増加するためと推察した。この点については,コンクリート実験における共通の問題となることから,別途の研究により明らかにする必要がある。 2.吸引式簡易透気試験法による劣化抵抗性の評価 吸引式簡易透気試験による透気試験値とASTM C672法によるコンクリートの凍結融解試験から得られたスケーリング量は対応関係を示し,透気性試験値からスケーリング抵抗性を評価できる可能性が示されたが,劣化抵抗性を確保する透気性の具体値と評価方法を提案するためには,さらに多くのデータの蓄積による検討が必要である。また,暴露供試体による透気試験値は、暴露開始から3年目の測定であったため、その値には大きな変化は認められなかった。
|