2006 Fiscal Year Annual Research Report
半導体デバイスの放射線照射損傷における高温照射効果
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17560602
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Research Institution | Kumamoto National College of Technology |
Principal Investigator |
工藤 友裕 熊本電波工業高等専門学校, 一般科目, 助教授 (90225160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大山 英典 熊本電波工業高等専門学校, 電子工学科, 教授 (80152271)
葉山 清輝 熊本電波工業高等専門学校, 電子工学科, 助教授 (00238148)
紫垣 一貞 熊本電波工業高等専門学校, 電子工学科, 助教授 (50044722)
博多 哲也 熊本電波工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助教授 (60237899)
高倉 健一郎 熊本電波工業高等専門学校, 電子工学科, 助教授 (70353349)
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Keywords | 陽子線 / 電子線 / 照射損傷 / 高温照射 / SiGe / SiC |
Research Abstract |
本研究では,宇宙空間などの放射線環境下での半導体デバイスの利用を想定した照射損傷と損傷メカニズムの解明を行った. (1)加速電圧が2MeVの電子線を照射したCドープのSiGeダイオードについてその照射損傷を探った。電子線照射後、照射量に依存してダイオードの逆バイアス暗電流が増加した一方で、ダイオード接合の容量は減少した。最も照射量の大きな1×10^<18>cm^<-2>の場合に、それまでの傾向とは異なる暗電流特性となった。DLTS測定によると1×10^<15>cm^<-28>照射の場合にスペクトルに幅広いピークが見られた。ダイオードの損傷は主にSiGe層に照射により導入された欠陥が起因していると考えられる。 (2)4H-SiCを用いたMESFETについて、2MeVの電子線及び20MeVの陽子線を照射し、照射損傷を探った。電子線10^<15>cm^<-2>まで、および陽子線5×10^<11>cm^<-2>までの照射でMESFETの特性劣化は見られなかった。それ以上の照射料ではわずかながらスレッショルド電圧の低下とドレイン電流の増加という電気特性変化が見られた。15分の等温熱処理による電流特性回復を調査した。100℃以上の熱処理により特性の回復が見られた。200℃の熱処理で、照射前の特性に回復した。一方で、DLTS測定で見られたスペクトルのピークは200℃の熱処理では照射前の状態には戻らなかった。FETドレイン電流特性の放射線照射による特性変化は主に照射で起こるキャリア捕獲準位導入によると考えられる。 (3)本年度購入した物品は、半導体デバイスの高温照射効果の調査において、間欠照射の効果を調査し、恒温照射における同時アニールの効果をより詳細に調べる目的のものである。
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Research Products
(2 results)