2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560606
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Research Institution | Fukushima National College of Technology |
Principal Investigator |
佐東 信司 福島工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (70090511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 忠利 福島工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (50290705)
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Keywords | 金属物性 / 複合材料 / 高弾性材料 / Ti-Al-V合金 / 反発係数 |
Research Abstract |
1)高反発力型複合材料の作製 Ti-6Al-4V合金板間に、タングステンの100μm長繊維のメッシュ(100メッシュ/in)とTi-6Al-4Vパウダーを挿入し、10-2Paの真空中でホットプレス成形を行い、W/Ti-6Al-4V複合材料を作製した。昨年度のHIPよりも高密度の材料で、100x100mm角の複合材料が完成した。 2)複合材料の評価試験 (1)複合材料の微細組織観察ではタングステンメッシュとTi-6Al-4vパウダーがホットプレスによって緻密に成形され、タングステン線は変形せず初期形状を維持し、界面状況も良好であることが分かった。 (2)複合材料にタングステンメッシュを1枚挿入したときの材料厚さによる高反発力の検出を行った。その結果、材料厚さが薄くなるにしたがって反発係数の上昇が認められた。 (3)複合材料の曲げ試験によるその場観察の結果、破壊はTi-6Al-4v合金板間のタングステンメッシュ近傍から発生し、タングステン表面に酸化膜が形成されている可能生を示唆している。しかし、タングステンの張力を有効に発揮するためにはマトリックスとタングステン界面がルーズになっていることが望ましく、反発力を向上させるには良い条件であると判断できた。 3)FEM解析 W/Ti-6Al-4v複合材料をゴルフクラブのフェース面に使用した場合の最適材料厚さを得るため,チタン合金にタングステンシートで複合化したモデルを考え、有限要素解析を行った。(1)タングステンシートの厚さおよび,フェース面の厚さを変化させて解析を行い,フェース面変位分布を得た。(2)板厚とたわみの間には一次関数の関係があり、高弾性率のタングステンを用いることで、薄肉化が可能で、高反発特性を持つゴルフクラブヘッド開発への指針を得ることができた。
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