2006 Fiscal Year Annual Research Report
熱定数の温度依存性に着目した複合化による機能性伝熱材料の創出
Project/Area Number |
17560608
|
Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
森本 哲也 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 航空プログラムグループ環境適応エンジンチーム, 主任研究員 (50344255)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻原 慎二 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (70266906)
|
Keywords | フォノン / 熱の3定数 / 熱機能性材料 / フェノール樹脂 / セラミックス粒子 / レーザーフラッシュ法 |
Research Abstract |
平成18年度においては昨年度の成果を踏まえてナノ・マイクロスケール粒子の粒度および素材をより幅広く設定することにより、熱定数の温度依存性がより一層顕薯に発現する様に試みた。(昨年度:アルミナ粒子のみ、18年度:アルミナ粒子に加えてSiC粒子を使用) また、樹脂においても昨年度は耐熱性に優れたフェノール樹脂を使川することにより高温域までデータ取得を行ったが、今年度は入手性に優れている上に揮発物等による環境問題懸念も小さなエポキシ樹脂を併せて使川することにより、汎用性に一層優れた熱機能性樹脂を創出する様に試みた。エポキシ樹脂では粒子・樹脂問の接着性が課題となったがシラン系カップリング剤を複数検討・テストし解決をみた。 計測上、熱伝導率の小さなエポキシ樹脂はレーザーフラッシュ法によるパルス状の熱入射における表面近傍の温度上昇が過大となるため熱分解を生ずる例があったが、レーザー吸収フィルターを各種組み合わせることにより温度上昇を許容範囲に留め再現性のある計測に成功した。その結果、熱の3定数である(1)熱拡散率(2)比熱容量(3)熱伝導率について当初の計画通りのデータが得られた。 統計的解析上_X二乗検定による信頼性区間拡大を抑えるためにデータ点数を増やしたいことからデータの蓄積を続けているが、現段階にて温度と熱定数の相関を良好に再現することに成功しており、当初の年度計両をほぼ達成した。また、本研究で構築した熱・統計解析手法を応用したセラミックス繊維の特性解析を昨年度に引き続き実施した。 別件にて平成18年度にJAXAへ導入されたホットプレス装置および定常法熱定数測定装置が当研究遂行上にも好適であることが判明したため試用を開始した。これらの活用により、次年度以降は研究進捗をより一屑迅速化させることが出来ると考えている。
|
Research Products
(2 results)