2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560623
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
内田 裕久 東海大学, 工学部, 教授 (20147119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原木 岳史 未来科学共同研究センター, 技術員 (70439735)
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Keywords | 水素 / ナノ / 水素吸蔵合金 / FeTi |
Research Abstract |
本年度はメカニカルグライディング処理(MG処理)により作製したFeTi水素吸蔵合金試料の水素吸収反応速度について調べ、表面被毒が水素吸収反応機構に及ぼす影響について調べることを目的として研究を行った。 試料は、高周波誘導溶解炉で作製したFeTi水素吸蔵合金を乳鉢で粉砕後、ステンレス製容器に入れアルゴン雰囲気に置換し、遊星型ボールミル装置を用いて合金試料のMG処理を行った。 MG処理された試料の組成の確認は、エネルギー分散型X線分析装置(EDX)、表面観察には走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて行った。また、X線回折装置(XRD)、透過型電子顕微鏡(TEM)でFeTi合金構造であることの確認を行った。 この試料を用いて高真空高圧ジーベルツ装置(真空リークレート7.4×10-8Pa・m3/sec、到達真空度4.4×10-4Pa水素ガス純度7N(99.99999%))にて初期水素吸収反応速度特性の測定を行った。試料を真空中で573Kに昇温して2時間保持した後、室温まで冷却し、印加圧0.5〜5MPaで水素の吸収、放出を数回繰り返し行い活性化処理を行った。活性化させた試料の初期水素吸収特性を固溶体領域において圧力・温度依存性の観点から測定した。また試料表面の汚染は、低真空下に試料表面を曝すことで行った。その結果、ナノ構造化されたFeTi合金の初期水素吸収反応速度は、温度の増加と共に増加し、温度依存性を示した。また、ナノ構造化されたFeTi合金は、低真空条件下において真空排気時間を長くすることにより、律速段階が合金表面の解離律速から酸化被膜中の透過律速に変化することが明らかとなった。これは、ナノ構造化されたFeTi水素吸蔵合金表面の表面汚染による水素との反応速度特性および反応機構を示すものである。
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