2005 Fiscal Year Annual Research Report
金属微粒子援用エッチングによるポーラスシリコンの作製とその構造制御
Project/Area Number |
17560638
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
八重 真治 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00239716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 均 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60118015)
福室 直樹 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10347528)
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Keywords | シリコン / 多孔質 / 金属超微粒子 / 光電気化学 / 無電解めっき / パターニング / 湿式プロセス / 表面処理 |
Research Abstract |
本研究では、金属超微粒子を担持したシリコンを化学エッチングすることで、発光素子や多孔質センサー材料あるいはSOIデバイス形成用の基板として注目されている多孔質シリコンいわゆるポーラスシリコンを作製している。溶液に浸すだけの単純な化学的処理のみにより、外部バイアス無しに、微視的にも巨視的にもその構造を制御しながら、ナノおよびマクロポーラスシリコンを作製することを最終的な目的としている。 平成17年度は、金属微粒子の置換析出とHFエッチという、いずれも湿式の化学的方法により、簡便に構造制御ポーラスシリコンを作製する方法の確立を目指すとともに、ポーラスシリコンのパターニングについて下記のような基礎的な検討を行った。 (1)シリコン(Si)上への金属微粒子担持方法の確立のために、HFを含む金属塩水溶液にSiウェーハを浸す無電解置換析出法について詳しく検討した。白金・パラジウム・ロジウムの白金族金属は析出粒子数密度が比較的低く、シリコンの前処理の違いによって変化すること、一方、金・銀・銅の貨幣金属は粒子数密度が高く前処理に鈍感なことが明らかとなった。また、いずれも析出初期に核発生が起こりその後は粒子の成長反応が主に進行していることが分かった。 (2)ポーラスSiの作製と構造制御法を検討するために、金属微粒子を担持したSiウェーハをHF水溶液に浸した後、試料表面と断面を走査型および透過型電子顕微鏡観察した。エッチング時の光照射によって、得られるポーラス層の構造が大きく異なり、暗所では金属微粒子と形成される孔のサイズがほぼ等しいことが分かった。 (3)ポーラスSiのパターニングを試みるために、マスクを用いた真空蒸着による大きな金属薄膜パターンやFIB法(研究協力者R. Schlaf博士担当)よるサブミクロン金属ドットをSiにつけて、局所エッチングが起こるとの予備的な結果を得た。
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Research Products
(3 results)