2008 Fiscal Year Annual Research Report
ナノメータサイズ無機塩結晶の新しい生成法とスプレードライ・マイクロ晶析装置の開発
Project/Area Number |
17560665
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
前田 光治 University of Hyogo, 大学院・工学研究科, 准教授 (00264838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 啓介 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50047635)
朝熊 裕介 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40364038)
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Keywords | dilute solubility / nanometer-size nucleus / crystallizationtion / inorganic salts / aqueous solution / atomizing / evaporation / mutual solubility |
Research Abstract |
本研究は,微粒化液滴内の結晶化により効果的にナノメータサイズ無機塩結晶粒子を得るための操作・装置を4年間で開発するものであった.研究内容を3つに分類して進行させてきた.1)微量の水分を含む電解質溶液モデルの開発(熱力学的な研究)2)ナノメータサイズ無機塩結晶の生成操作の開発(動力学的な操作)3)スプレードライによる無機塩結晶核の捕集方法(機械装置の検討)であった.今年度は,主にそれらの成果を整理して発表し,論文を提出し,また実用的な検討や今後の展開への準備を行った. この研究成果の要点をまとめると,1)各種鱗塩の水溶液の溶解に関して,ユニバーサルな電解質溶液モデルをほぼ構築できたこと,2)無機塩の最小結晶(結晶核)のサイズについて検討するため,光子相関法を使った実験から結晶核発生時のサイズ分布と成長速度を測定した.また,そのナノメータサイズ結晶粒子の大きさと電解質溶液モデルから算出される過飽和の関係について論理的に明らかにしたこと,3)噴霧された電解質水溶液からの結晶核発生実験を行い,バルク溶液からの結晶核発生挙動と比較し,噴霧プロセスの有用性を明らかにした. 今後は,スプレー法による結晶核ナノカプセリング操作の研究へと展開を考えている.
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