2005 Fiscal Year Annual Research Report
環境調和型流体としての二酸化炭素を冷媒主成分とした冷凍機のシステム設計
Project/Area Number |
17560666
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
辻 智也 日本大学, 生産工学部, 助教授 (40246848)
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Keywords | 二酸化炭素 / 冷媒 / 潤滑油 / P-V-T関係 / 溶解度 / テトラエチレングリコール |
Research Abstract |
質量変化法に基づく373.15Kにおける二酸化炭素およびイソブタンを3.83mol%添加した二酸化炭素+イソブタンのP-V-T関係を10MPaまでそれぞれ14および5点測定した。この領域では二酸化炭素の圧縮係数はほとんど圧力に対して一次関数的に変化する。この傾向は3.83%のイソブタンを添加しても僅かに圧縮係数が低下する程度であり。大きな違いはない。なお、この条件は圧縮機のコンプレッサー出口の条件に相当するため、現在は273.15K付近のP-V-T関係が測定可能な質量変化法に基づく装置を製作中である。また、既に二酸化炭素についてはvan der Waals状態方程式によるモリエ線図作成プログラムを構築したので、これを高精度な状態方程式であるビリアル展開型Benedict-Webb-Rubin式によるプログラムへ変更中である。さらに、これが順調に進行すれば取り急ぎ異種分子間パラメータの値を一定として混合系の拡張をこころみる。また、潤滑油への二酸化炭素溶解度、粘度、密度の同時測定装置については、循環法に基づく装置を構築した。これは既存の循環型気液平衡測定装置に40cm3サンプリングボンベ、振動管密度計、落体式粘度計を液相循環経路に取り付けたものである。既に377.6Kにおいてデカンの二酸化炭素溶解度、飽和液密度を測定し実測値との健全性を確認した後、ポリアルキレングリコール、ポリオールエーテル系潤滑油への二酸化炭素溶解度、飽和液密度、粘度の同時測定に成功している。いずれの潤滑油も溶解性が大きいけいこうにあり、やや性能は良くないが、テトラエチレングリコールを用いた場合、良い潤滑油性能が期待できることがわかった。現在は低温273.15Kにおける酸化炭素溶解度、飽和液密度、粘度の同時測定を行うために新しい装置の作製を行っている。
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