2005 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄並びに血液中からの再生医療用細胞分離膜の調製と幹細胞分離
Project/Area Number |
17560691
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
樋口 亜紺 成蹊大学, 理工学部, 教授 (30189766)
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Keywords | 再生医療 / 細胞分離 / 幹細胞 / 分離膜 / 造血幹細胞 / 末梢血 / 臍帯血 / ポリウレタン |
Research Abstract |
成体の組織には、組織の再生修復に関与している幹細胞が存在している。その中で、造血幹細胞は自己複製能をもち、全ての血球の母細胞である。現在、骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植と多様な幹細胞源を用いた造血幹細胞移植が可能となり、白血病などの難病に対する治療法となってきている。そのために、臍帯血、末梢血中に含有するより未分化の造血幹細胞を純化・分離する細胞分離用機能性膜の調製が必要不可欠となってきている。本研究では、未分化な造血幹細胞の表面マーカーとしてCD34のみならずCD133に着目してポリウレタン発泡体膜に臍帯血並びに末梢血を透過させて、造血幹細胞の透過率並びに回収率を解析した。 臍帯血中のCD34^+CD45^+細胞並びにCD133^+CD45^+細胞を、Stem Oneのプロトコルを用いることにより測定することが可能であった。さらに、CD133-PE, CD34-FITCを同時に使用して、CD133^+CD34^-細胞,CDI33^-CD34-+細胞,CDI33^+CD34^+細胞を同時に測定することが可能なプロトコルを完成させた。 未修飾PU発泡体膜(孔径5μm)並びにプルロニックF127コートしたプポリウレタン発泡体膜(孔径5μm)による臍帯血・末梢血の膜透過実験の回収率を検討した。CD34^+CD45^+細胞は未修飾PU膜と比較して、プルロニックコートしたプポリウレタン膜に末梢血並びに臍帯血を透過させ、その後、回収液を透過させた時の回収率が高いことが観察された。また、末梢血中のCD34^+CD45^+細胞は、臍帯血中のCD133^+CD34^+細胞と比較して高い回収率を得ることが可能であることが明らかとなった。以上より、プルロニックコートしたプポリウレタン膜に末梢血を透過させることにより、末梢血中の造血幹細胞の純化並びに単離が可能であることが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)