2006 Fiscal Year Annual Research Report
リップルトカマク/ヘリカル系プラズマにおける自発電流とその制御
Project/Area Number |
17560729
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 祐司 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (20198245)
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Keywords | プラズマ・核融合 / トロイダル磁場リップル / リップルトカマク / ヘリカル系プラズマ / 自発電流 / ブートストラップ電流 / バンピー磁場成分 / 新古典輸送理論 |
Research Abstract |
高いプラズマ圧力をもつトーラス型磁場閉じ込めプラズマでは、新古典輸送理論に基づいて予想されたブートストラップ電流と呼ばれる自発電流が流れ、プラズマ閉じ込めに大きな影響を与えている。本研究の目的は、リップルトカマクやヘリカル系プラズマのように非軸対称なMHD平衡を有するプラズマにおいて、ブートストラップ電流がプラズマ閉じ込めに及ぼす影響を理論的に研究しその制御手段を検討することである。 これまでに、L=1ヘリオトロンとリップルトカマクにおけるブートストラップ電流の解析を行った。L=1ヘリオトロンであるヘリオトロンJの解析では、ブートストラップ電流の向きの反転はバンピー磁場成分の変化が主な要因であるが、反転が起きるためには有限のトロイダル効果が重要であることが明らかになった。またトカマクにおけるブートストラップ電流は、1.5%程度のトロイダル磁場リップルにより10%程度の減少が予測される。 一方、ブートストラップ電流やビーム駆動電流を含むプラズマ電流の時間発展をMHD平衡と矛盾せずに行う小規模な統合シミュレーションを行うため、ブートストラップ電流およびビーム駆動電流の解析プログラムのモジュール化、非軸対称トーラスプラズマにおけるプラズマ電流分布の時間発展を解析するモジュールの開発を行った。LHDプラズマに対する解析から、ブートストラップ電流やビーム駆動電流が流れる実験では誘導電流の影響が大きいことが示された。プラズマ電流は回転変換分布を変えるため、誘導電流を含めた解析は有理面の位置と輸送障壁の関係を調べる上で非常に重要である。
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Research Products
(6 results)