2007 Fiscal Year Annual Research Report
リップルトカマク/ヘリカル系プラズマにおける自発電流とその制御
Project/Area Number |
17560729
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 祐司 Kyoto University, エネルギー科学研究科, 准教授 (20198245)
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Keywords | プラズマ・核融合 / トロイダル磁場リップル / リップルトカマク / ヘリカル系プラズマ / 自発電流 / ブートストラップ電流 / バンピー磁場成分 / 新古典輸送理論 |
Research Abstract |
高いプラズマ圧力をもつトーラス型磁場閉じ込めプラズマでは、新古典輸送理論に基づいて予想されたブートストラップ電流と呼ばれる自発電流が流れ、プラズマ閉じ込めに大きな影響を与えている。本研究の目的は、リップルトカマクやヘリカル系プラズマのように非軸対称なMHD平衡を有するプラズマにおいて、ブートストラップ電流がプラズマ閉じ込めに及ぼす影響を理論的に研究しその制御手段を検討することである。 トカマクでは実験で観測されているブートストラップ電流が新古典理論の予測とかなり高い精度で一致していることが知られているが、ヘリカル系プラズマでは十分な精度での理論予測と実験結果の比較はまだなされていない。とくに、電流分布の変化は回転変換分布を変化させ、低次の有理面の位置を変化させるため、実験的に評価された電流分布を理論シミュレーションで再現することは、国際的にも急務となっている。大型ヘリカル装置(LHD)では、ブートストラップ電流が磁場配位により大きさだけでなく符号も変化することが実験的に示されており、ブートストラップ電流による回転変換の空間分布が計測されている。しかし、実験ではブートストラップ電流による電流の時間変化に伴い、逆向きの誘導起電力が生じるため、電流および回転変換分布を理論的に解析するには、誘導電流を考慮した時間発展解析が必要となる。本研究では三次元MHD平衡コードと電流の時間発展解析コードと組み合わせることにより、ブートストラップ電流の空間分布を同定できる可能性を示した。
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Research Products
(6 results)