2006 Fiscal Year Annual Research Report
バイオマス利活用のための地域総合再生可能エネルギーシステムの設計手法の構築
Project/Area Number |
17560749
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中田 俊彦 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (20260416)
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Keywords | バイオマス / エネルギーシステム / 再生可能エネルギー / エネルギー作物 / バイオフュエル / 木質バイオマス / 畜産バイオマス / エネルギーセキュリティ |
Research Abstract |
本研究では、(i)対象地域のバイオマスエネルギー資源賦存量と利用可能技術の調査、(ii)地域エネルギーシステムの経済性と運用特性を評価するエネルギー経済モデルの開発、(iii)得られたデータをエネルギー経済モデルを用いて解析することによって、地域の気象、自然、エネルギー需要特性にふさわしい総合エネルギーシステムを設計、(iv)バイオマス資源を地域社会にて利活用するエネルギーシステム設計手法を構築、(v)バイオマス利活用に伴う実用上の課題、利活用促進のためのバイオマス利用技術の目標性能を明らかにする。平成18年度は、バイオマス資源を地域社会にて利活用するエネルギーシステムの設計手法を構築した。 はじめに、農地の作物を運輸用燃料に用いるエネルギー作物について、賦存量を定量化する手法を開発した。地域に散在する農地や土壌の状況、農作物の作況などをGIS(地理情報データベース)を用いてデジタル情報化し、これと地域気象条件から選定した農作物から、産出可能なエネルギー量を算定する手法を策定した。 つぎに、バイオマス資源を熱および電力エネルギーに変換する機器について、設備費(固定費)および運転・維持費を考慮したエネルギー市場を設計した。設備容量の増大による費用の低減効果(規模の経済性)と、バイオマス資源の産出地から利用地への輸送経費、電力の買電単価などを考慮して、もっとも経済的なシステム構成を設計する手法を開発した。 さらに、バイオマス資源に固有なカーボンニュートラルの性質、廃棄物の適正処理に伴う外部不経済性の緩和などを定量化して、バイオマス利活用に伴う環境影響を評価する手法について、調査を始めた。次年度にさらに具体的な手法を構築する予定である。
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Research Products
(7 results)