2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560754
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Research Institution | Niigata Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉本 康文 Niigata Institute of Technology, 工学部, 教授 (90167023)
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Keywords | ディーゼル機関 / 代替燃料 / バイオディーゼル燃料 / 脂肪酸メチル組成 / 機関性能 / エンジン燃焼特性 / ディーゼル噴射特性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、バイオディーゼル燃料(BDF)を構成する脂肪酸メチルエステル(FAME)組成の影響を調べることにより、廃食油BDFを最適設計するための指針を得ることにある。本年度は試薬のオレイン酸メチル(OME)をニートで適用する一方、ラウリン酸メチル(LME)とパルミチン酸メチル(PME)とを混合した擬似BDFを調製し、機関性能、排出物、燃料噴射特性等について調査した。OME、PME、LMEはそれぞれ菜種油、パーム油、およびココナッツ油を原料とするBDFの主成分であり、LMEは他のEAMEに比べると炭素数が少ない。本年度における研究結果の概要を以下に示す。(1)LMEおよびPMEの低発熱量はOMEに比べ、それぞれ7.2%、3.2%低下した。(2)正味熱効率は、高負荷ではいずれのFAMEも軽油とほぼ同等の値が得られたが、中〜低負荷ではやや低下する傾向を示した。NO_x濃度はこれとは正反対の特性を示す一方、黒煙濃度はすべての負荷領域で軽油に比べ顕著な低減が得られた。酸素含有率が高いLMEはOMEに比べ黒煙濃度が低減した。(3)燃焼解析の結果、FAMEは軽油に比べ着火時期が進角することが明らかとなった。LMEの着火性は軽油と同程度であるが、PMEを混合することによって改善される。(4)燃料噴射率を測定した結果、FAMEと軽油との噴射パターンの差異が明らかとなった。FAMEは軽油に比べ噴射遅れが短縮したが、その差は統計的に有意であった。
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Research Products
(2 results)