2006 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯雨林に分布するラワンの地下部バイオマスと根系の分布-菌根共生系の解明
Project/Area Number |
17570020
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
菊地 淳一 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (10379521)
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Keywords | フタバガキ / 根系 / 菌根 / 植生 / 熱帯雨林 |
Research Abstract |
インドネシア、スマトラ島中部のジャンビ州にあるガジャマダ大学演習林において、植生調査区の菌根バイオマスの調査および根系の調査を行った。 1.植生調査区の菌根バイオマス:昨年度設定した1haの植生調査区を10x10mのサブプロット100個に分割しサブプロットの南西端に50x50cmの菌根サンプリングプロットを設定した。100カ所のサンプリングプロット全てについて、そこに含まれる外生菌根および細根を採取した。サンプルは0.2mmの節上で洗い、菌根の定量を行っている。サンプル数が多いため定量には最終年度半ばまでかかる予定。傾向としてはフタバガキが多く分布する調査区の西半分では菌根が多いが、フタバガキが少ない東半分では菌根は少なかった。 2.根系調査:胸高直径(樹高)40cm(35m)、75cm(40m)の2本の木について、根系のおおよそ1/4の量を採取を試みた。直径40cmの木については4分の1の採取を終了した。根系は幹から14m程度までの範囲に及び、直径が半分程度のものの倍程度の範囲に広がっていた。多くの根は深さ80cm程度までに分布していた。直径75cmの木については表層40cm程度の根についてのみ採取を終えた。 当初計画にはなかったが、採取が比較的順調に進んだため、フタバガキの大木と言って差し支えない大きな木についても根系を調査することとした。根は長いもので、樹幹から28mの範囲に及んでおり、これは1970年代の論文の約30mという値とほぼ同じであった。直径40cmのものに比べて、根の範囲は倍になっていた。根量は直径75cmの木が圧倒的に多く、これまで採取したすべての木の根よりも多い量となった。来年度はこの木の根の採集を終え、菌根サンプルの定量を行い、根系の解析を行う予定である。
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