2006 Fiscal Year Annual Research Report
チゴガニ地域集団間における社会行動の変異と遺伝的変異
Project/Area Number |
17570021
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
和田 恵次 奈良女子大学, 理学部, 教授 (80127159)
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Keywords | 社会行動 / スナガニ類 / 遺伝的構造 / 地理的変異 / waving display / バリケード |
Research Abstract |
チゴガニの社会行動の地理的変異をみるため、昨年度に引き続き、waving displayの特徴と、バリケード構築行動の頻度の調査を、千葉県市川市新浜、熊本県天草郡合津、それに鹿児島県奄美大島において実施した。昨年度に得られたデータを合わせて、これらの社会行動の地理的変異をまとめて解析した。その結果、バリケード構築頻度においては、明らかに北から南へのクラインが認められ、分布域北部で高く、南部で低いという傾向を示すことが明らかとなった。一方waving displayの特徴については、昨年同様、奄美大島の集団のみが、特異な特徴を示すことが明らかとなっている。各地域集団間の遺伝的変異については、遺伝子解析に着手したが、全サンプルの解析が完了できていない。 バリケード状構造物に対する個体の反応をみる野外実験は、予定通り、バリケード構築頻度が低い奄美大島の集団とバリケード構築頻度が高い和歌山県田辺湾の集団で実施し、前者の方が、バリケード状構造物を忌避する傾向が明らかに弱いことが示された。バリケード構築頻度の地理的変異と本野外実験の結果は、次年度に投稿論文として完成させる予定である。
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Research Products
(6 results)