2006 Fiscal Year Annual Research Report
両生類の性決定遺伝子は核型(XY型、ZW型)で異なる
Project/Area Number |
17570053
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中村 正久 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (40130025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 雅樹 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助手 (80373041)
松井 久実 麻布大学, 獣医学部, 専任講師 (70367019)
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Keywords | 両生類 / 性決定遺伝子 / 核型 / ゲノムライブラリー / ツチガエル / cDNA / 性分化 / RT-PCR |
Research Abstract |
課題名:両生類の性決定遺伝子は核型(XY型,ZW型)で異なる 期間:2005-6年度代表者:中村正久 経費:300万円 [研究成果] 脊椎動物は一般研究材料はに雄ヘテロのXX/XY型か雌ヘテロのZZ/ZW型こよって決定される。しかし、両生類のツチガエルは同種でありながら地方種族によってXX/XY型或はZZ/ZW型で性が決まる極めてウニークな種である。この種の性決定遺伝子は核型で異なると考えそれらの遺伝子を単離することを目的とした。予備実験ではDmrt1遺伝子がZ染色体上にあると思われる結果を得ていたためDmrt1を1つの候補遺伝子として考えていた。しかし結果はそうではなくDmrt1遺伝子はNo.3常染色体上にあることが判明した。従って最初に戻って研究を進めた。脊椎動物ではステロイドホルモンによって性が転換する種がある。ツチガエルも同様でXX/XY型はアンドロゲンで雌から雄に、ZZ/ZW型はエストロゲンで雄から雌に姓が変わる。そこでステロイド代謝の主要4酵素遺伝子(CYP11A,CYP17,3betaHSD,CYP19)をクローニングし性決定時のそれら酵素遺伝子の発現を解析した。以下に結果を示す。 (1)CYP11A,3betaHSDは性決定時では雌雄差は殆どなかった。 (2)CYP17の発現は性決定前後で雄に強い発現を示した。 (3)CYP19の発現は性決定前後で雌に強い発現を示した。 (4)人為的性転換性腺ではCYP17の発現は雄化で強く発現した。 (5)人為的性転換性腺ではCYP19の発現は雌化で強く発現した。 (6)CYP17はライディヒ細胞で発現していることは明らかになった。 以上、Iwade et al.(2007) (7)雄化性腺で発現が低下する2つの遺伝子を見出した。それらはいづれも初期卵母細胞で発現していた(Okada et al., 2007)。
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Research Products
(1 results)