2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17570066
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
中川 将司 兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 助手 (00212085)
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Keywords | 神経回路 / イメージング / ホヤ / 光応答 / 行動 |
Research Abstract |
原始的脊索動物ホヤのオタマジャクシ幼生は、100個程度の細胞から構築された神経系をもつ。単純な神経系ながら、基本構造や発生過程は脊椎動物のものと類似する。本研究では、その幼生の神経活動を一個体全体で計測することを目指している。神経の興奮状態は、神経細胞のCa^<2+>濃度上昇をカルシウム指示タンパク質カメレオンの蛍光変化(蛍光エネルギー移動(FRET))により観測する。 まず、カメレオン遺伝子の上流に神経特異的及び、筋肉特異的プロモータをつないだコンストラクト作製し、それを受精卵に導入した。筋肉及び神経特異的にカメレオンが発現していることを確認した。より発現量を上げるために導入するDNA量を検討した。200μg/ml以上導入すると発現量が上がるものの奇形が生じやすいことが分かり、150μg/mlの量が適当であることが分かった。現有のカメラでイメージングを行ったが、現時点ではまだ有意な蛍光変化を観測できていない。 これは現有カメラの感度及び取り込みレートの低さによるものと思われる。浜松ホトニクス社製の3CCDカメラシステムの購入を申請していたが、予算減額のため購入できなかった。数多くのメーカに問い合わせ、低価格での同等品を検討したが、微弱蛍光のFRETを観測できるシステムはなかった。やむをえず高感度のモノクロCCDカメラ(高価なインターフェース不要)を購入し、フィルタの組み合わせでドナーもしくはアクセプタの蛍光を測定する系を構築中である。 最近、宮脇博士らのグループは、従来に比べ、Ca濃度の変化に対して数倍感度の高い新型カメレオンを開発した。その遺伝子をプロモータと結合したプラスミドを作製した。今後はこのカメレオンを用いてCaイメージングを行っていく。
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Research Products
(1 results)