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2005 Fiscal Year Annual Research Report

ヒドラの散在神経系の神経生物学

Research Project

Project/Area Number 17570067
Research InstitutionFukuoka Women's University

Principal Investigator

小泉 修  福岡女子大学, 人間環境学部, 教授 (50094777)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 美濃部 純子  福岡女子大学, 人間環境学部, 助手 (80190718)
Keywords散在神経系 / ヒドラ / 神経環 / 神経解剖学 / 行動生理学 / 神経回路網形成 / ペプチド / 免疫組織化学
Research Abstract

散在神経系の構造(神経解剖学):私達のヒドラ・ペプチド・プロジェクトの過程で沢山の同属体からなるペプチドファミリーが同定された。このペプチドファミリーの生物学的意義を明らかにするため、それぞれのメンバーに特異的な抗体の作製を行い、RFamideファミリーについては特異抗体の作成に成功し、各メンバーの空間分布は異なることが判明し、ファミリー集団内の詳細な解剖図が作製できた。遺伝子発現との関連を調べると、ペプチドの局在には前駆蛋白質の翻訳後調節の新しい機構が示唆された。更に、GLWamideファミリーについても同様の解析を継続中である。また、中枢神経系の起源と私達が考えるヒドラの神経環について電顕による微細形態の解析を行った。その結果、約30本の神経線維の束からなる神経環が観察できた。この神経環の繊維は沢山の有芯小胞を含んでいて、化学伝達が示唆された。
散在神経系の機能(神経生理学、行動生理学):ヒドラの散在神経系は、高等動物では中枢神経系で行われる機能を(ここでは中枢機能と呼ぶ)持つことを私達は実証してきた。また、私達が中枢神経系の原型ではないかと仮説しているヒドラの頭部に見られる神経環の機能がひとつ判明した。それは、全ての触手を同調して動かす行動であった。クラゲなどでも神経環は、電気的に結合した巨大軸索的な機能と、化学シナプスによる情報統合の機能の2つが考えられていて、今回の場合は、前者にあたるものであった。後者の機能についての解明が待たれる。更に、ヒドラの散在神経系は、哺乳類などで知られている消化管の消化運動(食道反射、ぜんどう運動、脱糞反射)と同じ運動を示し、腸管神経系と散在神経系の構造的、機能的類似点が明らかになった。
散在神経系の神経伝達物質(分子神経生物学):私達は神経伝達物質の起源はペプチドであると言う仮説を提唱している。それを更に検証するた新しい希少アミンの抗体の作成に取り組み、これに成功した。これを用いてヒドラの神経細胞の染色を試みたが陰性であった。ここで、再び、散在神経系ではアミン類は主要な伝達物質ではないことが支持された。

  • Research Products

    (4 results)

All 2006 2005

All Journal Article (3 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Nerve ring of the hypostome in hydra : Is it an origin of the central nervous system of bilaterian animals?2006

    • Author(s)
      Koizumi, O.
    • Journal Title

      Behavior, Brain and Evolution (BBE) (In Press)

  • [Journal Article] Ligand-inducing conformation changes in the estrogen receptor C-terminal tail moiety and their sensing by polyclonal antibodies2005

    • Author(s)
      Shibuya, A.
    • Journal Title

      Peptide Science 2004

      Pages: 351-354

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] Production of antibody specific to each member in RFamide family and its application2005

    • Author(s)
      Koizumi, O.
    • Journal Title

      Peptide Science 2004

      Pages: 279-280

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Book] 蔵出し生物実験(遺伝、別冊)2005

    • Author(s)
      小泉修(共著)
    • Total Pages
      172
    • Publisher
      裳華房

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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