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2005 Fiscal Year Annual Research Report

湿潤熱帯アジアにおける照葉樹種の分類学的研究

Research Project

Project/Area Number 17570079
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

永益 英敏  京都大学, 総合博物館, 助教授 (90218024)

Keywords熱帯 / アジア / 照葉樹 / 分類 / ボルネオ
Research Abstract

本研究は日本の照葉樹林帯の基幹をなすローラシア系の植物群を対象として湿潤熱帯アジアにおける種分化の実態を調べることで,東アジアと東南アジアにおける同じ植物群の進化の様相を比較研究することを目的としている。湿潤熱帯アジアにおける照葉樹の代表としてボルネオのハイノキ科を取り上げ研究を行った。まずボルネオに分布するハイノキ科全種について基礎文献調査および学名情報の整理を行い,チェックリストを作成した。比較のため,同じ西マレシア地域の湿潤熱帯域にあるスマトラについても同様にチェックリストを作成した。東南アジア湿潤熱帯地域の植物標本資料を大量に所蔵するボゴール植物標本館(インドネシア)およびシンガポール植物園(シンガポール)は来年度移転のため一時休館が予定されており,来年度の調査は難しくなると判断されたため,平成17年度中に両館を訪れタイプ標本を重点的に調査した。ボルネオを中心とした湿潤熱帯地域で種分化を起こしたと考えられる群については詳しく調べる必要があるため,Symplocos fasciculataおよびS.odoratissima群についてボルネオだけでなく近隣の地域を含めて標本の検討を行い分布情報を調べたところ,両群ともボルネオ島の東部と西部でそれぞれ異なる種が分布していることが明らかとなった。熱帯山地林,特にボルネオのキナバル山を中心とする地域で種分化を遂げたと推定されるS.laeteviridis群については分子系統学的解析を行なうことを試みた。すでに蓄積した標本資料からDNAを抽出し,trnL-F領域およびITS領域の塩基配列を予備的に調査したところ,いくつかの塩基置換があることがわかったため継続して解析を進める。予定していたS.ophirensis群の重点的解析および花粉形態の検討は今年度は達成できなかった。

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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