2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17570110
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮田 愛彦 京都大学, 生命科学研究所, 助手 (70209914)
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Keywords | DYRK / キナーゼ / シグナル伝達 / 分子シャペロン / Hsp90 / Cdc37 / タンパク質リン酸化 / Dyrk2 |
Research Abstract |
ヒトのDyrkファミリーキナーゼにはDyrk1A,Dyrk1B,Dyrk2,Dyrk3,Dyrk4の5つのキナーゼが含まれている。これら5種のキナーゼをクローニングし、FLAG-tagを付加して哺乳類培養細胞に発現させた後anti-FLAG抗体により免疫沈降し、Dyrkファミリーのキナーゼ活性と細胞内結合タンパク質について解析した。その結果、Dyrk1BとDyrk4に特異的に細胞内分子シャペロンHsp90・Hsp70・Cdc37が結合することを見いだした。またDyrk1A,Dyrk2,Dyrk4に自己リン酸化活性とMBP,Histon H3等の外部基質に対するリン酸化活性が認められた。Dyrk1Aの基質であるDyrk-tideに対してもこの3種のキナーゼにリン酸化活性が認められ、特にDyrk2に強かった。Dyrk1B及びDyrk3のリン酸化活性は比較的弱かった。これら5種のDyrkファミリーをGFPとの融合タンパク質として哺乳類細胞に発現し局在を見たところ、Dyrk1Aは強く核に、Dyrk1Bは核に強く存在するが細胞質にも、またDyrk2,Dyrk3,Dyrk4は主に細胞質に存在していた。Dyrk2のリコンビナントタンパク質を大腸菌で発現・精製し、in vitroでのリン酸化活性を調べたところ、自己リン酸化活性とMAP2に対する強いリン酸化活性が認められた。このリコンビナントDyrk2を利用してタンパク質アレイを用いた約1,700のタンパク質に対するスクリーニングを行ない、Dyrk2の良い基質となるタンパク質8個を見いだした。現在更にDyrkファミリーの新たな結合タンパク質と基質の探索を行なっている。
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