2006 Fiscal Year Annual Research Report
ハエ培養細胞での高効率RNAi法を用いたWnt経路構成遺伝子のゲノムワイド解析
Project/Area Number |
17570111
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
柳川 伸一 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (70183978)
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Keywords | RNAi / Wnt / Wingless / シグナル伝達 / ゲノム / 培養細胞 |
Research Abstract |
本研究では、Drosophila培養細胞S2R+を用いたRNAiによって、Wingless(Wg)経路の構成員を網羅的に検索する事を目的とした。384 well plate僅か50枚を使ってDrosophilaの全遺伝子をカバーする系の確立を目指した。 1 スクリーニングシステムの設計と検証 TCF転写因子の結合配列を導入したFirefly Reporter PlasmidとS2R+細胞10万個で再現性良くAssay可能であった。Wg刺激により誘導されたFirefly luciferase reporter活性を著しく阻害するdsRNAに対応する遺伝子をWg経路の正の制御因子と判定し、Wg非存在下、あるいは低ドーズのWgによる中レベルのFirefly luciferase reporter活性を著しく高進させるdsRNAに対応する遺伝子を負の制御因子とした。 2 Drosophilaの全遺伝子に対応するdsRNAコレクションの作成 Eurogenetec社が合成したDrosophilaの全遺伝子に対応するdsRNA合成用鋳型DNA19,470個を購入して使用した。MEGAscript T7 RNA polymerase kitを用いると500μgのdsRNAが得られた。 3 1次スクリーニングの実施 dsRNAが標的としている分子がWg経路の正あるいは負の制御因子である事を考慮して、スクリーニングはWg刺激の有、無しの両系にて行なった。 Microplateの各wellに個々のdsRNAを分注しておき、そこへreporterプラズミドとEffectene試薬の混合液を添加し、そこへ血清を含む完全培地で作ったS2R+細胞懸濁液を加えてそれを3日培養後Assayに供した。正の制御因子の新規の候補と考えられる遺伝子を148個、負の制御因子の新規の候補と考えられる遺伝子を32個得た。現在これらにつき解析中である。
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