2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒストン蛋白質リン酸化がDNA高次構造へ与える影響の解析
Project/Area Number |
17570145
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中川 武弥 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (50363502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 潔 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (50372777)
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Keywords | リン酸化 / クロマチン / ヒストン / 脱リン酸化 |
Research Abstract |
本年度はヒストンH2AのC末端のNHK-1によるリン酸化部位特異的な脱リン酸化酵素の同定を目的としていたが、今現在同定には至っていない。ショウジョウバエ胚の核抽出液を各種カラムクロマトグラフィーにより分画することによる脱リン酸化酵素の分離・濃縮を進めたが、核抽出液中のタンパク質における脱リン酸化酵素の量比は低いものと考えられ、脱リン酸化酵素を単離するまでには至らなかった。現在における精製の最終段階の脱リン酸化活性を含む分画の銀染色したゲルに見られる複数のタンパク質のバンドのうち予想される分子量の物を質量分析した。その結果得られた存在が予想されるショウジョウバエ遺伝子のモチーフ検索を行い、脱リン酸化酵素に共通するモチーフを持つものを調べたところ、6つの遺伝子で、特に脱リン酸化酵素特異的なモチーフに高い相同性が確認された。その中で、特に相同性が高く、分子量も適当なものの組換えタンパク質を作製し、脱リン酸化活性を持つか実験により確認したが、H2A特異的な脱リン酸化活性は見られなかった。しかし、これらが脱リン酸化活性を持つには何らかの修飾が必要である可能性も考えられる。そこで、ウエスタンブロティング行い各精製の段階で脱リン酸化活性と一致するか確認するため現在これらの特異的な抗体を作成中である。また、18年度は他の脱リン酸化酵素特異的なモチーフを持つ遺伝子の組換えタンパク質と抗体の作製および、より脱リン酸化酵素の精製が進められるカラム単体の選択を進めていく。
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